お正月おせちを食べるとき、子どもから「おせちってどんな意味があるの?」と聞かれたり、外国の人に「なぜこの具材をおせちに使うの?」と聞かれた人もいるのではないでしょうか。今回は、子ども向けにも英語でも説明しやすいようにおせちの由来などを簡単にご紹介します。日本の文化でもあるおせち料理についての知識を深めて、よりお正月を楽しんでくださいね。

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■意外と知らない?おせちの意味や各重箱に詰めるものの種類

出典:おせち手作り初心者にも!フォトジェニックな我が家おせちのレシピ@manabirdieさん

お正月から@manabirdieさんのようにフォトジェニックおせち料理を楽しめるなんて素敵ですよね。ここでは、おせちの意味や各段の名前などを見ていきましょう。




・どうしておせちは重箱に?重箱につめる意味や各段の名前

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お正月は、五穀豊穣や子孫繁栄などの福を授けてくれる年神様を迎える行事。おせち料理は年神様へのお供え料理の意味があるといわれています。縁起物であるおせち料理を重箱に詰めるのは、福が重なるように、めでたさが重なるようにという願いを込められているからだそう。また、正月三が日は家事を休めるように、保存容器としても便利な蓋つきの重箱に入れるようになりました。




おせちを詰める重箱、そもそも何段が正式なの?

おせちを詰める重箱は、元々五段が主流だったと言われています。最近では、四段、三段と簡略化され、一段おせちというものも人気があるようです。




・重箱の段に名前があるって知ってた?各段の名前はこちら

重箱は上の段から順に「一の重」「二の重」「三の重」「与の重」「五の重」という名前がついています。「死」を連想させる「四」は、縁起が悪いとされ「与」の字が使われているそうです。

■一の重には、お正月らしい祝い肴や縁起物を詰める

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最初に蓋を開ける一の重は、お正月らしいものを詰める段です。黒豆やかずのこ田作りなどの祝い肴のほかに、栗きんとんや昆布巻きなどの縁起物を詰めていきましょう。重箱の段の中では入れる具材の種類が一番多いので、少しずつ隙間を作らないように詰めていくと◎。

■二の重には、海の幸メインの焼き物を中心に詰める

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二の重には、縁起物のぶりや海老、鯛といった海の幸を焼いたものを詰めていきます。肉類やフライなども二の重に入れます。メインとなる食材なので一種類の量を多く入れると食べ応えがあって良いかもしれませんね。

■三の重には、煮物を中心に山の幸を詰める

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三の重に詰めるものは煮物。山の幸である里芋やれんこん、くわいやこんにゃくなどをいっしょに煮た筑前煮を詰めましょう。緑色が鮮やかな葉を敷いたり、煮物の上に散らしたりすると色合いが良くなるのでおすすめですよ。

■与の重には、箸休めになるものや日持ちのする酢の物などを詰める

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重箱の四段目、与の重には箸休めになったり、日持ちがするような菊花かぶや酢の物を詰めましょう。五の段を準備する場合は、中には何も詰めずに空にしておきます。これは、五の段が年神様から授かる福を詰める段とされていて、たくさんの福が入ってきますようにという願いを込めているからなのだそう。地域によっては、五の段に入りきらなかったおせちを入れたり、家族が好きな家庭料理を入れたりするところもあるようです。

おせち料理に使うそれぞれの具材の意味を知ろう!

出典:おせち手作り初心者にも!フォトジェニックな我が家おせちのレシピ@xaya106x さん

@xaya106xさんのおせちは赤がぱっと目を引く色鮮やかな詰め方をしていますね!ここでは、おせち料理に入れるそれぞれの具材の意味を紹介していきます。




・黒豆

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黒豆のまめにあやかって、まめで健康に過ごせるようにという願いが込められています。また、作るときにしわが出るように煮て、しわが出るほど長寿でいられますようにという願いもあるのだそう。




数の子

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卵が多い数の子。子宝や子孫繁栄を願う意味があります。




・いくら

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数の子と同じようにたくさんの卵があることから、子孫繁栄を願う気持ちや赤色がめでたい色であることから使われている具材です。また、角がなく丸いことから、家族が円満に過ごせることへの願いも込められているそう。




田作り
かつてはイワシを刻んで田んぼの肥料にしていたそうです。そのことから、豊作を願う意味で使われている具材と言われています。

・栗きんとん
漢字をあてると「金団」となるきんとんは金銀財宝を連想させるので使われているようです。

伊達巻き
巻物に見えることから、学問成就を願って使われている具材です。

・くわい
くわいは大きな芽が出るので、立身出世への願いが込められています。

・タコ
おせちに使われるタコには、漢字にすると「多幸」となるので、一年間の幸せを願う意味があります。

・ふき
おせちに入っているふきは、「富貴」の漢字をあてることができるので、豊かな生活を願う意味で使われているようです。


お正月にはおせち料理を楽しもう♡ 
お正月といえば、おせち料理。それぞれの重箱に詰める食材や各具材の意味を知って、より深くおせち料理を楽しんでくださいね。
(mamagirl
掲載:M-ON! Press