●「close to you」で目指した女性像は、”颯爽とした”存在

声優立花理香11月30日に開催するライブ立花理香 3rd LIVEHeart shaker~」。そのライブに向けて、自身初となるデジタルシングル「close to you」「Sky Diver」を2カ月連続リリースする。今回は楽曲についてや、自身が歌詞を手掛けた11月配信の新曲「Sky Diver」、さらには3rd LIVEへの想いを語ってもらった。
○■サプライズ成功! 発表から配信までのスピード感には自身もドキドキ?

――「close to you」は発表から1週間で配信開始と、サプライズ的なリリースですね。

私自身も今までそうでしたけど、だいたいは「何月何日にこういうCD出しますよ」って前々からお知らせするものじゃないですか? でも今回の「来週これ出すぜ」っていうテンポ感、我ながらなんだか楽しいなぁと思って。「なんかロックだなぁ」とも思います(笑)

※「close to you」は10月23日より配信スタート

――バンドが「実は明日からタワレコ限定のCD出します」みたいなこともありますけど、まさにそんな感じが。

ただ実は、ファンクラブ内では「新曲出す……よ?」みたいな話はしていたんです。でもいつ出すかは明かしてなかったので、「えっ、今!? 急!」みたいになっていたと思います(笑)。実際、発表のときにみんな「えー! なんだって!?」みたいなリアクションを取ってくれたので、「サプライズ成功!」ってちょっとニヤニヤしちゃいました(笑)。正直、私も発表のときは「来週だぜ!?」って思いましたけど(笑)、配信ならではのこの突然感、ちょっとドキドキですよね。そもそも配信限定の”デジタルシングル”というものが初めてなので、反響が楽しみです。

――おそらく0時を回った瞬間にリリースになるので、反響もすぐ届きそうですね。

いやー、緊張する! カウントダウンとかしたいなぁ……でもどうなるんだろう? 私、CD屋さんに買いに行ったりするのもわくわく感があって楽しいと思うんですけど、今回は配信が始まった瞬間からみなさんに聴いていただけるわけなので、すごくスピーディで楽しいなと思って。なんだか一緒にジェットコースターに乗っているような感じがします。……あ、曲自体はそんなに怖いものじゃないんですけど(笑)

――その「close to you」、制作はいつ頃から始まったんですか?

実は、5月に前のシングル「Returner Butterfly」を出してリリースイベントなどが一段落したぐらいで「さ、次どうする?」っていう話をしていたんです。それで夏ぐらいから構想を練り始めて、8月ぐらいにはいろんな曲を集めて「これにしよう!」っていう感じで、水面下でひっそりと進めていたんですよ。……”水面下”ってなんかかっこいいな(笑)

――楽曲自体へは、どんなオーダーを?

デビューミニアルバムの『Flora』が、すごくかっこよくてクールお姉さん像の作品だったので、デジタルシングルっていう新しい”はじめて”でももう1回かっこよくてクールな感じにするのはどうですか? みたいな話はしていました。あと、”デジタルシングル”っていう言葉がかっこいいなって思っちゃって(笑)。この曲を選んだ決め手も、「せっかくデジタルシングルだし」というのもあって、今までにないシャカシャカ感のあるEDM寄りなところだったんですよ。それに、ちょっと余裕感もあって、ダンサブルな雰囲気がするのもいいですよね。

――その結果、前作ともまた違う種類のかっこよさのある曲が生まれましたし、シンセも強めなので『Flora』の「Flaming Rose」を少し連想する部分もあって。

あー、そうですね! それに、女性像的にもちょっと近いかも。「Flaming Rose」の女性と「close to you」の女性は、たぶん仲良しですよ(笑)。バーでふたりで語らってそう……濃いなぁー! そこで「あの男の人、どうなった?」みたいな話していてほしい!

――もちろん、繋がりのある曲として生まれたわけではないけれども、ちょっと通ずるものがある。

そうですね。それに、なんだかすごく都会的な楽曲でもあるんですよ。歌詞に英語をたくさん入れていただいたりしていますし、3点リーダが語尾じゃなくて文中にあるっていうところも「おぉー! 都会的ぃ!」と思って(笑)。すごく新鮮でしたね。

――言い切れずに、ぐっととどめてしまっている感じもありますね。

でも別に、「内気だから言いたいけど言えない」みたいな感じではなくて……最近聞いたんですけど、「何を言うかが知性で、何を言わないかが品性だ」っていう言葉があって……スピードワゴンの小沢(一敬)さんがおっしゃっていたんですけど(笑)。そういう品性というか大人の感じ? みなまで言わない感じに、すごくかっこよさを感じたんですよ。それに、歌詞的には「もう二度と届かない」みたいな言葉が含まれてはいるんですけど、それをきっとこの曲の女性は「はー悲しい。そんな私、かわいそう」とは思っていなくて。「ま、そんなもんよね」みたいにすべてを織り込み済みで、それすらを楽しんでいる女性のように感じました。
○■まずは音源で聴覚から、来月のライブで視覚から楽しんでもらいたい

――そんな女性像を歌として表現するときには、どんなことを心がけましたか?

「強すぎず、悲しすぎず」ですかね? でも、かといって明るくするのも違うので、その微妙なラインというか……「かっこいい曲ではあるけど、強いかっこよさじゃない」というのを意識して、ちょっと颯爽とするような感じを出せるように歌っていきました。

――しかもその塩梅も、曲の場面ごとに徐々に移り変わっていきますよね。

そうですね。私もこの曲からは、A・Bメロにサビとそれぞれカラーの違いというか、顔が違うのをすごく感じるんですよ。たとえば、Bメロはすごくセクシーだなって感じるとか。でも、それでいてまったくぶつ切りになっちゃいけないというか、ちゃんと連続性を持たせなきゃいけないというのは気をつけたところですし、それがどうやったら伝わるかを考えるのはすごく楽しかったです。しかもこの女性は、その表情の違いもたぶん”変わっちゃっている”んじゃなくて”変えている”んだろうな、というか。「そういう面も私、見せちゃうわよ」みたいな感じなんだと思うんですよ。

――完全に、計算で見せているという。

どちらかというとそういうタイプじゃないかな? って思って……そう考えたら、すごくやり手ですよね(笑)。歌詞自体の内容としてははっきり「これはこう」と主張している内容ではないんですけど、この女性像はすごく明確に感じる曲なんですよ。

――ちなみにこの曲、レコーディングには作家さんはいらっしゃったんでしょうか?

作曲の中土(智博)さんがいらして、ディレクションとかもしていただきました。私、最初大人っぽさとかかっこよさを強くイメージしていたんですけど、曲自体にはすごく軽やかさもあるじゃないですか? だから、ただ単に「大人っぽいから、なめらかに歌う」っていうわけじゃなくて、「”軽やかな大人の歌い方”ができたらいいな」みたいに言っていただきながら、作っていきました。

――それもまた、”颯爽と”というイメージに繋がりますね。

そうなんですよ! なのでぜひ、それも意識しながら聴いていただきたいです。

――また、先ほど「ダンサブルな雰囲気」というお話もありましたが、この曲が11月ライブでどんな形で見られるのかも楽しみです。

スタイリッシュダンスのある曲って、私の曲では最近あんまりなかったなと思うんですよ。なので、これは久々に肩温めといたほうがいいんじゃないかな? と思っていて。

――ブルペン入りますか?

そうですね、一応肩作っときましょうか(笑)。おそらく踊るんじゃないかな……? とは思います。今回は配信シングルということで、ジャケットのアートワークイラストになるじゃないですか? なのでまずはシンプルに「曲を届ける」という形になるので、まずは聴覚だけで曲を楽しんでもらったうえで、ライブではそこにダンスを加えて視覚でも楽しんでいただければな……って、思っています。最初の入り口が音だけになるぶん、緊張感はハンパないですけどね(笑)

●自身念願の爽やかバンド曲も、11月配信決定!
○■曲に合わせて、歌詞の方向性もこれまでには軽いタッチのものに

――そして実は、11月にもう1曲「Sky Diver」が配信されます。こちらは立花さんが歌詞も手がけられていますが、非常に爽やかバンドサウンドの楽曲になっていますね。

そうなんですよ。私、元々バンドさんの曲もすごく好きだったので、いつかバンドみのある曲をやりたいとは言っていたんですけど、ついにそのタイミングが来た! と「爽やかな感じのバンド曲があったらいいな」ってお願いしたんです。それで上がってきた曲を聴いたら「めっちゃ青春やー!」と思って。曲自体がド真ん中に好きだし、すごく爽やかだなって思ったんです。だがしかしだがしかし……!

――何か懸念が?

いざ歌詞を書くとなると、それに合う爽やかな思い出が私にはなくて、爽やかな言葉も思い浮かばず……「しまった、私が歌詞を書くとなるとこれは困った」ってなったんですよ(笑)。もう、何も爽やかが出てこない。”さわやか”って言われてもハンバーグしか出てきません!

――静岡の話じゃないですか(笑)。でも拝見した歌詞には青春感がバッチリ出ていると思いますよ。

やったぁー!

――そこに至る突破口は、どんなところから見つかったんですか?

自分をモチーフにするとどうしても爽やかさが出てこなかったので(笑)、今回は聴いていただく人主体で書こうと思って。今まで書いてきた歌詞が割と重めな内容の、ちょっとじとじとしたものが多かったので(笑)、今回は曲の発注の段階から軽い感じで書きたかったんですよ。女同士のドロドロとか色恋とかではなく、幼馴染の男友達みたいな距離感で、語尾とかも含めてちょっと軽いタッチで書かせてもらいました。

――そしてこの曲、まさにこのあとレコーディングになりますが、どのように歌いたいですか?

この曲は、そんなにあれこれ色気を出さずにというか……変にこねくり回さずに、素で歌えたらいいなと思っています。自分で書いておいてなんなんですけど、言葉もすごくわかりやすくどストレートなものにしたので、素の自分で歌えたほうが届くんじゃないかなと思うんですよね。

――たしかに。そういった曲だと、変に技巧的にやると違う感じがしてしまうかもしれませんね。

あと、11月ってクリスマスに向けて男子も女子もそわそわする時期になってくると思うんですけど……そんなときにこの曲ですよ。で、あとひと押しを(笑)

――「頑張れよ」と(笑)

そうそう(笑)。だって1-Bメロとか、「僕の左隣で」なんて書いちゃっていますし……ふー!(笑)。それに、恋心みたいなものを離れたところでも、「私、今ちょっとやりたいことがあるんだよね」とか「これ、狙っているんだよなぁ」というように今何かに向かっている人の心にも刺さる、その気持ちをもうひと押しできる曲でもあったらいいなぁって思います。
○■一緒に準備して一緒に楽しみたい! 11月開催の3rd LIVEに向けた想い

――さて、この2曲が配信されてから、11月30日には3rd LIVEが開催されます。今回の”Heart shaker”というタイトルには、どんな意味合いが?

前回のリリースからちょっと時間が空いてのライブなので、久しぶりに集まれる嬉しさを感じていて……なので、みんなと心を近づけられる日になったらいいなと思って”Heart”は入れたかったんです。それにせっかくのライブですから、楽しく心揺さぶられてくれたらいいな……ということで”Heart shaker”になりました。

――これまでのライブから、継続して取り組みたいことはありますか?

はい。毎回リクエストを募集して、カバー曲を1曲やってきていたんですけど、今回もそれはやりたいなと思っていて……(スタッフの方を向いて)やりたいなー。

(スタッフからOKサイン)。

やった(笑)。それに新曲の配信もありますし、決してみなさんに頼り切りになるわけではないんですけど、ここから1カ月間一緒にライブを作っていただけたらうれしいです。それに、この日・この時間・この場所に来てくれるみなさんがまったく同じ顔ぶれで一堂に会する機会って、たぶんないじゃないですか? だからこそ、一期一会を大切に一緒に同じものと同じ時間を楽しめたら、すごく素敵じゃない? って思うんですよね。

――今回は2回公演ですけど、それぞれのお客さんの顔ぶれによってもライブの雰囲気もだいぶ変わるでしょうし。

だと思います。なので、私自身もほんとうに楽しみにしています!

――そのお気持ち、前回のインタビューでの「一緒に方舟に乗っている感じを出したい」といったお話からまったくブレてないように感じます。

真面目な話、今って結構イベント多いじゃないですか? なので、せっかくの土曜日に足を運んで来ていただけるなら、そりゃ楽しんでもらわねばっていうところはあるので。その気持ちは、この先も変わらず持っていたいですね。それに、私が言うのもなんですけど、なかなかライブ作りに参加するってできなくないですか?

――たしかに。そうある機会ではないですよね。

声優として立つ作品のステージだと自分で決めるっていうことはなくて、やっぱり作品やキャラクターありきのものだと思っていて。だから、アーティスト活動の時は自分で案を出せたりすることに「いいんだ! 意見、採用された!」って嬉しさがあったりするので、それを一緒にできたらみなさんもめっちゃ楽しいんじゃないかなと思うんです。それに、どうしても予定が合わないという方にもリクエストとかだったら楽しんで参加できると思いますし、無事終演したときには「よし。俺が考えたやつ、成功したな」みたいにドヤァとしてもらえると思うので(笑)、ぜひぜひ準備から一緒に楽しんでいただけたらうれしいです。
○●立花理香、楽曲情報

デジタルシングル「close to you
2019年10月23日より各配信サイトで配信中
デジタルシングル第2弾「Sky Diver」
2019年11月下旬配信開始予定
立花理香 3rd LIVEHeart shaker~
2019月11月30日(土) 品川インターシティホール
1st>開場13:00 開演:14:00
2nd>開場17:30 開演:18:30
チケット代:5,800円(税込)※全席自由 ※入場時ドリンク代別途必要
チケット一般販売中
詳細は立花理香公式HPへ
(須永兼次)

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