世界的な大ヒットを記録した前作『マレフィセント』から5年。「眠れる森の美女」を新たな視点で描いた人気作の続編が公開に。アンジェリーナ・ジョリー演じる最強のヴィラン、マレフィセントの命により、妖精たちが暮らすムーア国の女王となったオーロラ姫(エル・ファニング)。小野賢章は、彼女にプロポーズするアルステッド国の心優しいフィリップ王子(ハリス・ディキンソン)の日本語吹き替えを担当する。王子様役に初挑戦の小野が、作品の魅力を語った。


――ディズニー作品でご自身初の王子役が決まった感想は?

 オーディションを受けたのですが、その段階では、何の作品か明かされていなかったんです。オーディションの後、合否が出る前に映画館で『マレフィセント2』を見て「あ、これだ、受けたやつ」と知ったんです(笑)。「すごい作品のオーディションを受けてたんだなぁ」って。だから、決まった時はすごく嬉しかったですね。王子様って、今まで自分が見てきた作品のイメージはありますけど、自分が演じるとなるとどんな感じになるのか想像できなかったですね。すごくかっこよくて、誰もが憧れるような男性って、どうやって演じたらいいんだろうって。最初は、イメージが湧かなかったですね。

――実際に演じてみて、いかがでしたか?

 とにかくまっすぐで、「オーロラ姫を愛してるんだ」というのが前面的に出ている王子だなという印象を受けました。プロポーズをOKしてもらった時の喜び方だったり、そこから出てくるお母さん問題とか(笑)。でも問題が起きても、オーロラ姫と一緒にいたいから、そのために動くみたいな。オーロラ姫が過ごしやすいように頑張ったり、「大丈夫か」って気遣ったり。そういうところにフィリップ王子の愛する女性を大切にする“いい男感”というか、“王子様感”を感じましたね。

――家族愛が強い姿が印象的でした。

 そうですよね。特に父親のジョン王との親子の友情を感じましたね。お母さんに対しても愛情はあるけど、あそこまでマレフィセントに対する悪意を見せられると困ったなと。




――フィリップ王子に対して、共感できるところや似ているところは?

 最初にプロポーズしようとして、「忙しかったら、また今度でも」って言っちゃうところは共感できるなって。僕も気を使っちゃうタイプなので、割とああいうところは共感できるかなと思いましたね。いろいろ問題は抱えつつ、「オーロラ姫のことは好きなんだからしょうがないじゃん」って突っ走るところは、わかるなという気がしますね。

――王子役を演じる上で意識したことは?

 上に立つ人間としての話し方ですね。オーロラ姫と話す時と、家臣のパーシバルと話す時の差は、人と話すことによって立場が見えてきたらいいなと思っていました。

――映画が始まってすぐプロポーズシーンがありましたが、プロポーズシーンを演じる上で意識したことは?

 カッコつけるより、素直にまっすぐ伝える方が伝わるかと思ったので、まどろっこしいことをしないよう意識しました。元の俳優さんがかっこいいですから、そこにカッコつけたようなお芝居してもクドくなっちゃいますので。カッコいいんだけど、緊張しているというのが伝われば、キャラクターが愛らしくなるかなと思って。フィリップ王子の緊張してる感じとか、プロポーズする前のドキドキしてる感じは、表情で感じたので、そこをしっかりと表現できればと思いました。

――マレフィセントとオーロラ姫に加え、本作ではフィリップ王子の母・イングリス王妃(ミシェルファイファー)が登場します。3人の中で魅力を感じるのは?

 3人それぞれ、個性的で素敵ですよね。特に、お母さんは悪女として最高ですよね。あそこまで振り切れているのはすごいですし、最初に出てきた瞬間から「この人は悪女だな」って思いますし。マレフィセントはヴィランだけど、しっかり愛情を持ってるのが魅力的ですよね。

――小野さんが好きなキャラクターは?

 マレフィセントに仕えるカラスのディアヴァルですかね。マレフィセントとの関係とかポジションがいいなと思います。ジョン王も好きですけど、人が良すぎますよね(笑)。優しすぎるし、王妃の本心に気づかなすぎじゃないかと。

――お気に入りのシーンは?

 お城に来たオーロラ姫に「疲れてるね、無理してない?」って言うシーンは、フィリップ王子かっこいいなと思いますよね。「そのままの君でいいんだ」って言える男性って、かっこいいなと思います。女性も言われて嬉しいんじゃないかと。

――オーロラ姫の吹き替えを担当される上戸彩さんとは、イベントでお会いされましたが、印象はいかがでしたか?

 テレビでずっと見ていた方ですからね、すごいテレビのまま明るくて優しい素敵な方でした。共通の友達がいたので、その人から「『マレフィセント2』楽しみにしてる」って連絡をもらって、「私の名前出していいから」って言われたので、速攻上戸さんに伝えました(笑)

――妖精と人間の相容れない部分を描いていますが、演技で意識されたことは?

 フィリップ王子は妖精に対して理解もあると思いますし、オーロラ姫を好きになったと言うことは、妖精とも共存するってことだと思います。だから、共存できる道はないか探してる気はしましたね。人間の味方とか、人間側に着くとかそういう考えではないような気がしました。フィリップが思うまっすぐな正義を出せたらいいなと思いました。

――実写映画の吹き替えの際に意識することや、アニメーションとの違いは?

 吹き替えは、役者さんの声が入っているので、役者さんをリスペクトしながらやってますね。アニメーションは絵も音もない中から作り上げないといけないという面が大きく違います。役者さんの声があるからといって、寄せようとしすぎると声真似になってしまうので、あまり寄せすぎないようにしていますが、ニュアンスは意識します。

――小野さんご自身、妖精の国と人間の国、どちらの世界に住みたいですか?

 妖精の国もいいですけど、旅行で行きたいですね。3泊4日で旅行に行ってすごくいいなと思ったとしても、1ヶ月以上は住めないだろうなと。僕は向上心の強い人間なんですが、「成り上がっていきたい」みたいな妖精って、いなさそうじゃないですか(笑)。それはそれで平和で幸せに暮らせると思うんですけど、目標を立てて生きていきたいので、基本は人間の国で時々妖精の国に行きたいです(笑)

――作品の見どころは?

 いろんな愛の形があるのが魅力の一つではないでしょうか。ヴィラン主人公だけど、ヴィランの中にも正義や親子の愛情が描かれていて。こんなに魅力的な愛されるヴィランがいるというだけでも、『マレフィセント2』の魅力ですよね。

――最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。

 僕もディズニーの作品は何度か参加させてもらっていますが、王子役は大変光栄ですし、僕にとっても思い入れのある作品になりました。恋人同士や親子など、様々な愛の形があって、誰が見ても楽しめる作品になっていると思うので、ぜひ劇場で見ていただければと思います。

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撮影/今井裕治



(プロフィール)
おの・けんしょう/10月5日生まれ。福岡県生まれ。アニモプロデュース所属。主な出演作はアニメ黒子のバスケ』、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』、日本語吹き替えでは「ハリー・ポッターシリーズなど。

『マレフィセント2』
2019年10月18日より全国公開中


監督ヨアヒム・ローニング
出演:アンジェリーナ・ジョリー、エル・ファニング キウェテル・イジョフォー and ミシェルファイファー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

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