天皇陛下の即位の礼が22日に行われ、世界180カ国から王族や政府高官などが参列した。中国からは習近平国家主席の特使として王岐山国家副主席が参列したが、中国メディアの今日頭条は23日、王副主席が訪日したことについて「特別な点が3つあった」と論じる記事を掲載した。

 記事は、中国が「習近平主席の特使」として政府高官を他国に派遣した人物は、今年だけでも11人にのぼると紹介し、その多くは国家元首の就任式などへの派遣だったと紹介。一方、派遣された人物の役職を見ると、王副主席の役職が最も高く、「11人のなかで唯一の国家級の人物だった」と伝え、この「習近平主席の特使」としての「役職の高さ」がまず1つ目の「特別な点である」と論じた。

 続けて、中国が「国家主席の特使」を天皇陛下の即位の礼に派遣したこと自体が特別であると伝え、これまで日中の交流のなかで中国が特使を派遣したのは、昭和天皇の崩御の時だけであり、平成天皇の即位の際は「中国政府代表」として呉学謙副総理が訪日したと紹介。今回、中国が「国家主席の特使」を派遣したこと自体が、中国が日本側の式典を重視していたことの表れであると伝えた。

 さらに3つ目の特別な点は、外遊の回数が多いとは言えない王副主席が日本を訪れ、即位の礼への参列の後に日本の要人との会談を行うことであると指摘。中国が今年派遣した特使はいずれも式典参加が目的であり、その他の目的も併せ持って他国を訪問した例はないと強調し、こうした3つの点から「中国が習近平国家主席の特使として王岐山国家副主席を派遣したことの特別さが見えてくる」と指摘した。

 また記事は、中国外交部の華春瑩報道局長が21日、「王副主席の訪日を通じて、日中両国のハイレベル交流を維持していきたい」と述べたことを紹介。また、習近平氏が2020年にも中国の国家主席としては12年ぶりとなる訪日を予定していることを伝えつつ、日中関係が今大きく改善に向かっていることを紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

天皇陛下の即位の礼、「王岐山国家副主席」の訪日から見る「特別さ」=中国メディア