11月17日(日)、WOWOWプライムにてスタートする「連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班」(毎週日曜夜10:00-11:00)。同ドラマのスタートを記念して、シリーズ第1弾の「石の繭」一挙上映会が行われた。

【写真を見る】内片輝監督は、シリーズ第3作となる「蝶の力学」について「塔子の成長を楽しんでもらえたら」とアピール

麻見和史による「殺人分析班」シリーズの実写化第3弾となる「蝶の力学 殺人分析班」は、警視庁捜査一課十一係の刑事・如月塔子(木村文乃)とその仲間たちが、難事件に挑むクライムサスペンス。

本作では、原作の中でも最もミステリー要素が強く難解な事件が描かれる。また、塔子の先輩刑事・鷹野秀昭(青木崇高)の異動が目前に迫る中で、さまざまな葛藤を抱えながら事件に挑む塔子の姿にも期待が集まっている。

■ 犯罪の専門家がトレミーの造形を絶賛「復讐への怒りの情熱と冷静なプランの両立がリアル」

シリーズ第1作「石の繭」の全5話が上映された後には、法政大学文学部心理学科教授の越智啓太氏、「殺人分析班」シリーズ全作品で監督を務めた内片輝がアフタートークを行った。

内片監督は、3年ぶりとなった同シリーズに「塔子が様々な事件を乗り越えて成長した姿を描いている。観客のみなさんも一緒に、彼女の成長を楽しんでもらえたらうれしい」と「蝶の力学」の見どころアピール。

一方の越智氏は、シリーズ全体を通して「驚いたのが警察官たちの動き。リアリティーがすごい。刑事モノのドラマには『ウソでしょ!?』というものがあるけれど、このシリーズは細かいところまでリアル。

犯人の造形もいい。リアリティーを追求すると話がつまらなくなる危険もあるが、ドラマとしても面白いのだからすごい」と大絶賛。

それに対し、内片監督は「リアリズムはストーリーのベースに大事なモノ」と作り上げる上で現実感を念頭に置いていたようで、「細部を突き詰めると、ドラマとして嘘をついている部分もあるが、視聴者の邪魔にならない程度に嘘がつければいいと思っている」とさじ加減の重要性を口にした。

また、越智氏は古川雄輝が演じた猟奇殺人鬼の人気キャラ“トレミー”の造形についても「復讐への怒りの情熱と冷静なプランが両立しているのがリアル。

普通は捕まるリスクが高いので劇場型犯罪はやらないが、トレミーにはそれをやる理由がしっかりと描かれている」と太鼓判を押していた。

青木崇高が現場でドッキリを敢行!? 「背中にマジックで『塔子おめでとう』と書いて…」

新作「蝶の力学」は、上映会の前日にクランクアップしたとのこと。内片監督は前作から3年という月日が「各々の成長が役柄の成長とリンクしていて、みんないい年の重ね方をしている。11係全体の成長もわかる」と吉と出たと自負。

ラグビーW杯中の撮影だったということもあり「青木崇高ラグビーの大ファンになった」と報告しながら、「彼が集中力を発揮する日がある。それは日本チームの活躍をテレビの前で応援したいから。試合がある日はビックリするくらい集中力を発揮して、収録も1時間くらい巻いて颯爽と帰っていく」と青木のラグビー熱を暴露した。

内片監督による青木のエピソード暴露は続き、木村の誕生日をサプライズで祝った際には「青木が裸になるシーンの撮影のタイミングだったので、背中にマジックで『塔子おめでとう』と書いて、彼女(木村)に見せるということをやっていました。それがどのシーンで行われたのかは、放送を楽しみにしていてください」とキャスト陣の仲睦まじい様子を明かした。

最後に、越智氏は「殺人分析班」シリーズについて「刑事ドラマとして歴史に残る」と断言。内片監督も「前作から数年経っているので、色々な意味でパワーアップしています。『蝶の力学』はシリーズを観ているとより楽しめるので、キャラクターに思い入れを込めて見てほしい。WOWOWに加入する価値はあります!」と放送開始に向けて自信をのぞかせた。(ザテレビジョン

「蝶の力学 殺人分析班」スタート記念の「石の繭」一挙放送で、トークショーを行った越智啓太、内片輝監督