日本を訪れる中国人旅行者が感銘を受けることのひとつに、日本人の仕事にプロ意識がある。ツアーバスの運転手やガイド、レストランやスーパーのスタッフ、駅やホテルで働く人など、ありとあらゆる場面で接する人々に感じるものが「プロ意識」だというのだ。

 記事は、実際に京都で見かけた交通整理を行う60歳くらいの白髪の男性に注目している。車道にはみだす観光客に気を配り、道案内をし、時にはごみをあつめ、一日中忙しく立ち働いている。男性はもともとは交通整理のために雇われたスタッフに過ぎないが、自発的にいろいろな仕事を買って出ている。日本人にとっては何気ない光景だが、筆者はその「一介の交通整理員」の仕事ぶりに大いに驚いている。

 では、こうしたプロ意識はいったいどこから来るのか? 中国メディア中国経済網がその理由を分析している。それは、お金の名誉や地位のためといった外的なものではなく、内面的なもので、ただひたすら「自発的な職人気質」からくるものだ、と述べている。

 記事は、日本には200年以上の歴史がある企業が3146社あると述べ、そうした背景にあるのも、スタッフや社員一人一人のプロ意識にあると述べた。

 急速な経済発展を遂げている中国だが、中国メディアの記事で時折他の国との比較で「自分たちに欠けているもの」を遠回しに指摘する記事に出会うことがある。日本人は「自分の仕事を真剣にしているだけ」と考えてはいるが、こうした「プロ意識」がありとあらゆる仕事、スタッフ、社員の精神に息づいており、それが日本という社会の共通の価値観となっている。そして、このプロフェッショナルこそが日本の財産であり、発展を支えてきたのだと分析している。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)

日本人の仕事へのプロ意識はどこから? その驚くべき「職人気質」=中国メディア