2019年10月28日午前未明、ニコ生配信主が「富士山へGO」という企画名で富士山山頂へ向かいました。生配信でコメントを読みながら登山。

しかし、何回も「手が冷たい」「カイロ持ってこなかった」「足跡があるから辿っていこう」「凄い滑る」「30度くらいの坂になっている」というコメントをしています。そこから、暖房器具もなく軽装であることが判ります。初めて富士山を登山したと思われ、当然一人。ガイドや経験者もつけずに登山をしたようです。

しかも、コメントに対して、コメントするなどスマホを見ながらの登山だったと思われます。そして山頂らしきものが見えてきたころ、急激に斜面が角度を持ち、「滑る」を連発。雪がアイスバーン状態になっているところを、「滑る」と言いながら落下。配信はそのまま止まってしまいました。配信主の無事を祈るよりほかにありません。

この「事件」は三つのポイントがあります。

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【富士山は高山である事】

僕は三才ブックスという出版社に勤務していた頃、「富士山で全国のラジオをどれだけ受信できるのか」という実験を行いました。五合目でテントを張り一晩かかって実験を行いました。

結果、AM放送北朝鮮放送や国内では青森放送まで受信出来ましたが、その夜が酷かった。雨、風が凄い強さになりテントを張っていたのですがテントが飛ばされ。八木アンテナ(皆さんの家の屋上などにあるトンボのような形のアンテナ)が風で曲がっていました。五合目が「この状態」ですから山頂ではどんな事になっていたか。ですから、僕はそれ以来、富士山には登っていません。

【配信者の行動の是非】

この行動はいわゆる、「自己責任論」の範疇に入ると思われます。雪山で遭難する人がいる度、自衛隊や警察のヘリが飛び救助される模様が報道すると、「そんな山に登った人が悪い」という論調になります。確かにそういう事も言えます。危機意識かが低いケースもあるでしょう。が、人命は助けなければなりません。そして救助されたならば、心から反省して頂きたいと思います。

【配信者だけでないYouTuberの無茶】

以前、ニコ生配信者が自宅で花火をし、消防車が出動するハメになった事もありました。配信中に刃物を振り回し逮捕された人もいました。これも十年くらい前から言われている事でうんざりなのですが、過激な事をすれば登録者数が増えるという風潮。YouTubeの場合、あまりに過激だったり法令に抵触したり、差別を目的としたような番組はBANされるので、無くなってきましたが、未だに差別だけでなく名誉棄損的内容の配信は残っているようです。

ともあれ、「山は絶対なめてはいけない」。そして「富士山は大変危険である」これは肝に銘じてほしいと強く思うと同時に遭難した配信者の無事を祈るばかりです(画像はニコニコ動画より)。(文◎久田将義)

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まだ左に柵がある頃(画像はニコニコ生放送より)