明治安田生命J1リーグ第30節、サガン鳥栖vs横浜F・マリノスが2日に駅前不動産スタジアムで行われ、2-1でアウェイの横浜FMが勝利した。

降格圏争いから脱出を狙う15位・鳥栖(勝ち点32)は現在3試合負けなし。ところが今節は、直近の天皇杯清水エスパルス戦で退場となった金崎が出場停止に。攻撃の中心を欠く中で、メンバーは前節から3人変更。小野、松岡、金森を加えて臨む。

一方、3位・横浜FM(勝ち点55)は、首位浮上に向けて直近のリーグ戦6試合で5勝1分けと好調。上位チームの取りこぼしが期待できないため負けることは許されない横浜FMは、前節負傷した仲川に替えて4試合ぶりに遠藤を先発起用。その他は固定して勢いそのままに勝利を目指す。

残留争いと優勝争い、両者強い気持ちがぶつかる一戦は一進一退の攻防が続く。ボールを保持する横浜FMに対し、前線から圧力を掛ける鳥栖は11分、敵陣中央をイサッククエンカがドリブルで持ち上がり、ディフェンスを引き付け左にパス。受けた原川がシュートを打つもゴール右側に外れてしまった。

主導権を握り切れずにいた横浜FMだったが、17分に試合を動かす。マルコス・ジュニオールからのパスを左サイド深くで受けたティーラトンは低いクロスを選択。これに走り込んできた遠藤がディフェンスの前に飛び込み先制点を生み出した。

リードを奪った横浜FMはさらに22分、敵陣左サイドでプレッシングに行ったマテウスがボールを奪ってゴールに接近。GK高丘が飛び出してきたところでマイナス方向にパスを送ると、エリキがGK不在のゴール左上部を上手く打ち抜き、追加点を奪った。

追いかける鳥栖は44分、左サイドから三丸がディフェンスラインとGKの間にクロスを上げる。これを金森がニアサイドで逸らすが、誰も反応できずボールはゴール前を通過。惜しい場面を作るも点差を縮めるに至らず、2点ビハインドのまま試合を折り返すことに。

後半が始まると鳥栖が攻勢を強める。50分の右CKのこぼれ球に反応した原川がボックス手前からダイレクトで鋭いボレーを放ったが、右ポストに阻まれる。続く52分には、左サイドで受けたイサッククエンカからのクロスにニアサイドで金森が合わせるも、枠を捉えられなかった。

リードしているものの流れを失っている横浜FMは、58分にボックス手前右側でFKを獲得。マテウスが左足でシュートを狙うと壁に当たりルーズボールに。反応した遠藤がネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定となる。

なおも猛攻を仕掛ける鳥栖は68分、サイドチェンジから右サイド深い位置でボールを持った福田がボックス内の金井へ。さらにこれをマイナス方向にクロスを送ると、ニアサイドで金森がスルー。フリーの原川が冷静にゴール左に流し込み1点を返した。

勢いに乗る鳥栖は77分、原川の左CKから途中出場の豊田が頭で合わせたがクロスバーに弾かれた。86分にも同じく左CKから豊田がヘディングシュートで同点に迫るも、あと一歩が遠く、ここでタイムアップ。2-1でアウェイの横浜FMが勝利した。

横浜FMは先に勝利していた鹿島との勝ち点差を「1」でキープすることに成功。鳥栖は今節の他チームの結果次第で、再び降格圏に順位を落とす可能性がある。

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