ソーシャルゲームを単なるゲームだと思っていませんか? 昨今ではソシャゲで形成されるコミュニティや人間関係にを拠り所としている人もいます。その結果、ソシャゲで重課金してしまい、人生を変えられてしまうこともあるのです。

ゲーム
※画像はイメージです(以下同じ)
 今回話を聞いたのは、ソシャゲに人生を狂わされてしまった神田秀幸さん(仮名・25歳)。生まれも育ちも北九州で、19歳にして結婚した2児の父親です。

ソシャゲは僕の大切なコミュニティ

「田舎出身で、頭も良くなかったので、生まれた土地を離れるつもりもありませんでした。何もないところで育ったので、若気の至りでデキ婚してはや6年。今まで家族のために必死で働いてきました」

 ソシャゲにハマったのは1年前。友人に誘われ何気なく始めたのに、ゲームでの交流にハマってしまい、気づけば寝る暇も惜しんでゲームをしていました。

「やっぱり他人と一緒にやるからこそ、みんなの成長についていきたくて、時間が足りない分は課金してレベルを上げました。気づいたら自分でチームを作っていて、休日や仕事終わりは通話しながらゲームをやるのが日課になっていました」

 住む場所も年齢も違う人々とのゲームですが、コミュニティの狭かった神田さんにとって、それは新鮮で、かつ大事な友人たちでした。

課金と寝不足で荒れる結婚生活

結婚 離婚

 ソシャゲに重課金したり、没頭したりすることに嫌気がさし始めたのは、神田さんの奥さんだったといいます。

「僕からしてみれば6年間も、家族のためだけに働いてきて、初めてできた大きな趣味に、自分で稼いだお金を使って何が悪いと思っていました。時にはクレジットの上限である月20万円近く課金することもありましたが、支払いはもちろん僕の個人口座からで、家族に迷惑をかけたつもりはありません。

 妻は『ゲームばかりしていないで子供の面倒も見ろ』『休日はどこかに連れて行ってあげて』と言っていました。しかし、うちの妻は専業主婦。仕事の時間以外くらい好きに使わせてくれと思ってしまいました」

ケンカするのも日常茶飯事

 そんな生活を1年ほど続けた金田さん。ゲームを好きに課金して、寝不足に。休日もゲームに時間を割いていました。

「そのうち僕の貯金が尽きかけて、嫁にクレジットの上限を10万円まで減らされて、リボ払いまで手を出しました。ゲームが理由でケンカするのも日常茶飯事でした。結果、妻は子供2人を連れて出ていってしまいました」

 ソシャゲがより一般化してきたこの数年、このように課金やゲームへの異常な執着で仕事や家族の関係を悪くしてしまう人も増えているようです。

家族が呆れたのは金遣いだけではない

ソシャゲ

 ソシャゲにハマってしまった人が陥るのは、課金地獄と時間の使いすぎ、それに睡眠不足。そして、身の回りの人たちへの無関心です。

「家族からしてみれば、課金が増えることももちろん不安材料のひとつでしょう。でも、最も不安だったのは、クレジットの上限を引き下げたり、ケンカしたりしても家族に配慮しなかった私にだったのではないでしょうか。

 知らない人と繋がって、話ながらできるオンラインゲームはとても楽しいですが、所詮は仮想世界です。途中で気づいてやめてしまうべきだったのでしょうね……」

 自分が生きる現実世界との兼ね合いやルールを忘れてしまうと、神田さんのようにお金だけでなく、現実の大切なものまで失ってしまうことになるのかもしれません。

― 特集・借金苦に陥る若者たち ―

<取材・文/ミクニシオリ イラストパウロタスク(@paultaskart)>

【ミクニシオリ】

ゲスライターミクニシオリ。略してゲスミです。ワンポイントモテテクと出会いの場についてすごく詳しいフリーライター広告代理店から都落ちしたサブカルクソ女です。勇気のある人はTwitterのDMにご連絡を、スパム出会い厨も返信率100%です☆ Twitter:@oohrin