学生のいるところに大盛りあり! 今回向かったのは、関東学院大学や関東学院六浦中学・高校のある、横浜市金沢区京浜急行金沢八景の駅から徒歩10分ぐらいの場所にある『ラーメン神豚 六浦関東学院前店』。関東学院六浦中学・高校といえば、あの小泉孝太郎・進次郎兄弟が卒業した学校。横須賀から近いしね~。もしや、あの2人も食べたかもしれない!?

 実はこの店で10年近くメガ盛りとして愛され続けているラーメンがあると聞き、早速店内へ。入口の券売機で食券を買おうとするが、、、目指す大盛りラーメンらしきものがない? あれっ? もうやってないの?

いえいえ、やってますよ~。券売機のボタンがないだけです。「6.3.1大」を頼むときは、店員に直接声をかけて、お金を支払ってください」。と店長の小寺さん。頼む人が頻繁ではないので、券売機のボタンにはないですが、今でも現役のメニューとのこと。よかった~。

「6.3.1大」が現存する証拠? 店内の張り紙には「631台を完食された方は~、の文章が
「6.3.1大」が現存する証拠? 店内の張り紙には「631台を完食された方は~、の文章が

 ということで、直接2200円を渡して「6.3.1大」注文。ところで、このメニュー名はどんな意味が?「ブタ6枚、ヤサイが通常の3倍、味玉1つで6.3.1。麺は茹でる前の重さで500gあるので、当店の通常の量の2倍ですね」と小寺さん。ここでは「ブタ」と書いてチャーシュー、「ヤサイ」と書いてもやしキャベツです。

 一般的なラーメン店って、1杯の麺の重さって、茹でる前で大体120~140g。そもそも基本が一般的な店の2倍はあるってことですね。その店の、通常の3倍のヤサイって、一体どんな量なのか。

 カウンターの向こうで作っているところをのぞいてみると、スープ、麺を器に、そしてヤサイを中央に盛り付け、ふちにブタを立てて、、、そこまではよくある大盛り。がしかし、一旦完成したかと思いきや、さらにヤサイを山に固め、またさらに上からヤサイ投入。山が高くそびえるよう、ガシガシ形作っていきます。

 ブタが見えなくなりそうになったら、一旦山の前に出して、そしてさらに山盛り。えええ~っ! なにその激しすぎる「追いヤサイ」! 盛り付けられる限界点まで、ひたすら山を作り出す姿に思わず「すげぇ…」。と言葉が出てします。

「6.3.1大」2200円。スマホなんて軽く超える高さの山。尖ってる! そして半端ない重さ!
「6.3.1大」2200円。スマホなんて軽く超える高さの山。尖ってる! そして半端ない重さ!

 完成した「6.3.1大」。でかい、デカすぎる。早速計測です。高さは約26cm、スマホのほぼ倍。ちょっとうつむけば、ヤサイが口に入ります。これホント。直径約24.5cmの器の限界点まで山盛り。重さを測ると3275g(器の重さを除く)。器の重さを入れたら5kg超えでしょこれ。片手では当然持てません。

ヤサイ山盛りを頼んだんじゃない。ラーメンです。麺は見えません。縁の分厚いブタも飛び出しそうです
ヤサイ山盛りを頼んだんじゃない。ラーメンです。麺は見えません。縁の分厚いブタも飛び出しそうです

 ここまでギリッギリに盛られたヤサイ。ど、どうやって食べればいいですか?「丼が2つ重ねてあるので、外して、カラの方に野菜を移して食べるといいですよ」と小寺さん。なるほど~。

 がっ、熱々のラーメンどんぶり、垂直に上に移動させるのに、なかなかの熱さと重さ。そーっと持ち上げるものの、端のもやしパラパラこぼれます。勿体無い~。3秒ルールで器の中に。

「ブタ」は豚バラチャーシュー、分厚いのが6枚も。でもヤサイ」たっぷりだから、罪悪感なんてナシ♪
「ブタ」は豚バラチャーシュー、分厚いのが6枚も。でもヤサイ」たっぷりだから、罪悪感なんてナシ♪

 ちなみに注文方法ですが、ニンニクは抜き~マシマシの5段階、野菜、背脂、味の濃さもカスタマイズできます。「6.3.1大」の場合、野菜はすでに最大積載量になっているので、それ以外を自分好みに調整も可能です。

スープは豚骨醤油、仕上げ脂に背脂チャッチャ。やっと会えたよスープ! ヤサイに隠れて見えなかった~
スープは豚骨醤油、仕上げ脂に背脂チャッチャ。やっと会えたよスープ! ヤサイに隠れて見えなかった~

 ブタとヤサイをドカドカともう一つの器に移し、よくある山盛りのボリュームになったところでスープを一口。豚骨醤油スープで、仕上げ脂に背脂が入っていて濃厚感あり。おそらく、後半にチャーシューの脂が溶け出して、麺がスープを吸い出したら、さらに濃度がギュッと増してくるんだろうなぁ。熱々、早めに完食したい~。

でてきたままの盛りのままで麺を引っ張り出すと山崩壊の危険あり。ヤサイを移してからにしましょう。
でてきたままの盛りのままで麺を引っ張り出すと山崩壊の危険あり。ヤサイを移してからにしましょう。

 麺は、かの「オーション」の小麦粉で作る極太ストレート麺。具に負けない存在感です。そして、スープやヤサイを一緒に持ち上げ、一気に口の中に入ってきます。もやしと麺がほぼ同じ太さなので、もちもちとシャキシャキがほぼ同バランス、もしかしたらもやし多めで口の中にやってくる感じ。メガ盛りだけどヘルシーさを感じます。

 ブタは旨みたっぷり。分厚いのでムチッと噛み切るいい食感が。チャーシュー食べているぞーって贅沢な気分に浸れます。でも大量のヤサイと食べるから背徳感は一切ありません。むしろ大量のヤサイを食べきるには、これぐらいブタがボリュームあってもいいでしょ、と思えるほど。

 器がほぼ水平になったところで、おそらく通常のラーメンの1杯分を食べた気分。しかし目の前には、ヤサイたっぷりのどんぶりと、水平になったラーメン。ちっとも減った感じがしない。さらに食べ進めていきます。

 完食するための攻略法を小寺さんに聞くと「ヤサイをどかして、麺からひたすら喰う! ですね」とのこと。麺がスープを吸って重量感が増す前に、まずは麺を食べる、ということですね。

ヤサイの山をガシガシと作る店長の小寺さん。美味しさはもちろんですが、高い山を作る技術、すごいです
ヤサイの山をガシガシと作る店長の小寺さん。美味しさはもちろんですが、高い山を作る技術、すごいです

 そもそも、この大盛り、なんで生まれたんですか?「元々は、大津家発祥のメニューなんですよ」。横須賀市大津町にある、『大津家』のセカンドブランドが『ラーメン神豚』。ちなみに大津家では、ノリ6枚、チャーシュー3枚、味玉1個の「631ラーメン」がメニューにあります。

 セカンドブラントとして店が誕生した際、何か目を惹くチャレンジメニューを、と考えついたのが「6.3.1大」。そして、完食すると、色紙にサイン&店の壁に貼る栄誉が与えられます。店内には関東学院大学の学生さんが書いたであろう色紙が何十枚も。でも「令和になってから完食成功者はまだ2人です」とのこと。1週間に1杯ぐらい注文が入るそうですが、完食成功までの道のりは厳しそうです。

 もちろん普通のサイズ、と言っても他でいえば大盛りサイズの「小ラーメン」や「学生ラーメン」、女性向けの「麺少なめ(味玉入り)」(各780円)などもあり、普通の胃袋サイズの人も大丈夫。基本の量が多い店の大盛りメニューは、普通のラーメン店のメガ盛りサイズなので、挑戦する際は、本当にお腹をぺこぺこにして行くことをオススメします。

 ボリュームの半分以上はヤサイ、だから限界まで食べても、ギトギト感とか脂で胃もたれ、といった感覚は低めかも。とにかく麺攻略、それからブタとヤサイを攻めて行くスタイルで完食、色紙にサインを目指しましょう!

(取材・文◎石澤理香子

●SHOP INFO

ラーメン神豚 六浦関東学院前店

店名:ラーメン神豚 六浦関東学院前店

住:神奈川県横浜市金沢区六浦東1-1-5
TEL:045-353-8780
営:11:00~22:00(L.O.)
休:第2・4水曜

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