「あせった……。ナンパされていなくなったと思った。今日かわいいから」
第3話ラストシーンは、理人(中川大志)の壁ドン、もとい、シャッタードン。ふだん物憂げで暗い顔の青年(第2話・也映子のセリフ)がふにゃふにゃに酔っ払って、かわいい顔を見せた。

理人、はっきりフラれる
理人は3週間後の「秋の発表会」で眞於(桜井ユキ)に気持ちを伝えると決心を固める。体験レッスンの日から5ヶ月、3人はすっかり何でも話せる友人になっていた。告白して駄目だったらバイオリンをやめる覚悟の理人のことを也映子(波瑠)も幸恵(松下由樹)も可能性は低いとしつつ心から応援している。

発表会当日。幸恵の義母が脳梗塞で急遽入院。やむなく也映子と理人ふたりだけで舞台に立つことになる。
3人で参加するのは最後かもしれない発表会だった。病院でひとり想像上のバイオリンを演奏する幸恵の表情は柔らかく、バイオリン教室が幸恵にとって「居心地の良い場所」であることを伺わせた。

舞台袖に戻るやいなや「眞於さん、好きです」と告白する理人。ちょちょちょ。早いよ!
「今までで一番良い演奏」とニコニコしていた先生の表情が、春から極寒の冬に変わるようにスッ、と変わる。
「時間を無駄にすることになります。加瀬さん」

ふたりだけの打ち上げ
「何よ。時間を無駄にすることになりますって。何、無駄って。理人くんの努力をあなたは知っているのか。加瀬理人の今までを全否定するような。あんな冷たい言い方ってない。だけどあれ以上の断り方もない。
先生、めちゃくちゃ素敵な人だよ。理人くんが好きになるのわかるよ。間違ってないよ。絶対、正解!」
也映子の目から涙が溢れる。也映子の言葉は理人の今までを全肯定するものだった。

バイオリン続けようよぉ。3人で続けようよぉ。やめないでよぉ」
眼鏡をくもらせながら号泣する也映子を見て笑う理人。まるで仲の良い姉弟のようだ。

居酒屋の帰路、酔っ払った理人が也映子と手を繋ぐ。「あんたバイオリンどうした」と言われて慌てて店に戻る理人。この時もまだ仲の良い姉弟感があった。

千鳥足で戻ってくる理人。也映子をキョロキョロ探す表情はお母さんはぐれた子供のようで、ふふ、かわいい。なんて思っていたら。
「あせった……。ナンパされていなくなったと思った。今日かわいいから」
ひゃー!ほわほわ酔っ払ったかわいい顔でそんなセリフで、至近距離のシャッタードン(シャッタードンなんて言葉初めて聞いたが番組公式に倣って使わせていただく)!

ドラマ開始直前のCMでは「世代を超えた友情、そしてちょっぴり切ない恋の物語」というナレーションがついていたこのドラマ。これまで3人は「世代を超えた友情」を育み、それぞれが「ちょっぴり切ない恋の物語」を抱えているという構図だった(也映子→婚約破棄。理人→兄の元婚約者に片思い。幸恵→夫の浮気)。しかし、この理人のシャッタードンで也映子と理人の関係性は変わっていくのかも。
イラストと文/まつもとりえこ)

『G線上のあなたと私』
火曜よる10時 TBS系列

出演:波瑠 中川大志 松下由樹 桜井ユキ 鈴木伸之 滝沢カレン 小木博明(おぎやはぎ) 夏樹陽子 ほか
原作:いくえみ綾『G線上のあなたと私』 集英社マーガレットコミックス・全4巻
脚本:安達奈緒子(『きのう何食べた?』、『コードブルードクターヘリ緊急救命―THE THIRD SEASON』ほか)
音楽:末廣健一郎 MAYUKO
主題歌:緑黄色社会『sabotage』ソニーミュージックレーベルズ)
演出:金子文紀 竹村謙太郎 福田亮介
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:佐藤敦司
製作:TBSスパークル TBS

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イラストと文/まつもとりえこ