東京国立博物館、国立文化財機構文化財活用センター、凸版印刷はこのほど、宮内庁正倉院事務所の協力の下、正倉院「正倉」の内部空間と正倉院宝物「螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)」を鑑賞できるVR作品『正倉院―時を超える想い』を製作したと発表しました。

同作品は、10月14日から東京国立博物館で開催される御即位記念特別展「正倉院の世界~皇室がまもり伝えた美~」の連動企画として、同館東洋館内「TNM & TOPPANミュージアムシアター」にて上演されています。

作品の製作にあたり、凸版印刷は正倉院事務所の協力を得て、「正倉」の外観・内部と「螺鈿紫檀五絃琵琶」を対象に、立体形状計測と高精細撮影によりデジタルアーカイブを実施。取得したアーカイブデータを活用し、「正倉」と正倉院宝物「螺鈿紫檀五絃琵琶」をVRで精密に再現しました。

(VR作品『正倉院―時を超える想い』
監修:東京国立博物館 文化財活用センター 宮内庁正倉院事務所 制作:凸版印刷)

(「正倉」の(左)扉の計測と(右)壁面の撮影の様子 協力:宮内庁正倉院事務所)

再現された「正倉」では、通常の視点では見ることのできない部分まで鑑賞することができ、内部空間を自由に移動しながら解説します。また、校倉造りの建築工法もCG映像で紹介し、スクリーンに実寸大に再現された「正倉」を鑑賞しながら、壮大な建築を体感できます。

((左)「正倉」の構造と(右)VR正倉内部))

「螺鈿紫檀五絃琵琶」では、様々なアングルや表情を大画面に映し出し、螺鈿、鼈甲の光沢変化や緻密な装飾を鑑賞できます。

(表面に施された緻密な装飾))

VR作品『正倉院―時を超える想い』

監修:東京国立博物館 文化財活用センター 宮内庁正倉院事務所 制作:凸版印刷)
上演期間:2019年10月9日12月22日
上演日時:水・木・金12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
土・日・祝・休日11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
上演場所:東京国立博物館東洋館地下1階 TNM & TOPPAN ミュージアムシアター
定員:各回90人(所要時間約35分)
料金:高校生以上500円、小中生300円、未就学児・障がい者とその介護者各1人無料

【出典】東京国立博物館と凸版印刷、正倉院「正倉」と「螺鈿紫檀五絃琵琶」をVR化

東京国立博物館と凸版印刷、正倉院「正倉」と「螺鈿紫檀五絃琵琶」をVR化