中島や南野らリオ五輪世代が多くA代表でプレー「もっと増えて欲しいと思う」

 森保一監督率いる日本代表は、14日にカタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選でキルギスFIFAランキング94位)と敵地で対戦する。2018年9月の初陣以降、MF中島翔哉ポルト)やMF南野拓実ザルツブルク)らリオデジャネイロ五輪世代の選手が多くA代表に活躍の場を移してきているが、同世代のキャプテンを務めたMF遠藤航シュツットガルト)は、「まだ物足りないかなとも思う」と自身を含めて主力定着をミッションに課した。

 森保ジャパンの攻撃は1トップのFW大迫勇也ブレーメン)はもちろんのこと、チーム最多得点(10ゴール)を誇る南野、10番を背負う中島のリオ五輪世代コンビが牽引してきた。今回のキルギス戦ではFW鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)、MF浅野拓磨(パルチザン)、遠藤、DF植田直通(セルクル・ブルージュ)、DF室屋成(FC東京)の本大会出場組のほか、MF鎌田大地フランクフルト)やMF伊東純也(ヘンク)、MF橋本拳人(FC東京)とリオ五輪世代がメンバー入りしている。

 ロシアW杯最終メンバーにはリオ五輪世代はわずか4人。決勝トーナメント1回戦ベルギー戦では1人もスタメン入りできなかったことも踏まえれば、日本代表の主力がロンドン五輪世代以前から、リオ五輪世代に少しずつシフトしていると言っていいだろう。

 リオ五輪のチームで主将を務めた遠藤は、「もっと増えて欲しいと思う」と責任感を滲ませる。

「(リオ)オリンピックに出た選手たちが、A代表で中心になっていかないといけない立場。僕らはリオが終わって、年齢的にも中心でバリバリでやっていかないといけない年齢になってきている。そういう意味ではまだ物足りないかなとも思う。来年、東京(オリンピック)が終われば東京組がA代表の座を奪いに来ると考えたら、僕らもうかうかしてられない」

「常にハイパフォーマンスを見せていかないと、どんどんいい選手に抜かれていく」

 遠藤自身、アジアカップでの負傷離脱後はしばらく代表から遠ざかり、10月10日のW杯予選モンゴル戦(6-0)で久々にプレー。所属クラブのシュツットガルトでは11月の試合でようやくリーグ戦初出場を勝ち取ったばかりと、チャレンジャーの立場にいる。

「僕は今試合に出られていない状況ですけど、代表というのはしっかりプレーしている選手が出る場であるべきかなと。コンディションが良い選手が出て、それプラス同じサッカーがチームとしてできるのが日本代表としては理想だと思う。自分もしっかりここに残っていくために、まずはチームで出ないといけないですけど、代表選手としてピッチに立った時には常にハイパフォーマンスを見せていかないと、どんどんコンディションのいい選手に抜かれていく」

 ボランチのライバルである橋本がコンディション調整で12日の全体練習は回避、MF山口蛍も今年3月以来の代表復帰だけに、遠藤がMF柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)の相棒として起用される可能性は十分ある。来たるチャンスで、リオ五輪世代のリーダーとしての威厳とあるべき姿を見せたいところだ。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda

日本代表MF遠藤航【写真:Football ZONE web】