「天皇謝罪要求」で物議を醸した韓国国会の文喜相国会議長の発言がまた波紋を広げている。

 今月上旬に来日した際、元徴用工訴訟をめぐる解決策として私案「1+1+α」を関係者に提案したところ、「日本の政界関係者は悪くないとの反応を示した」と触れ回っているのだ。

私案をぶつけたところ…


 この私案は日韓企業と個人から寄付金を募り、原告の元徴用工らに賠償の代わりとして支給する法案をまとめるというもの。寄付金には文在寅政権が今年7月に慰安婦問題をめぐる日韓合意を破棄して解散した「和解・癒し財団」の残金60億ウォン(約5億6000万円)も充てる方針で、日本側から反発の声が上がっている。

 文喜相議長は4日、G20(20カ国・地域)国会議長会議のために来日。5日に早稲田大学で講演した際に私案を明かし、激しいヤジを飛ばされていた。

 ところが、国際会議出席のため滞在した米国で9日(現地時間)、韓国マスコミの取材に応じ、「成果」をアピールしていたのだ。文喜相国会議長によると、3~6日にかけて東京に滞在中、日本の政界や学界、マスコミ関係者10人超と接触。

 私案をブツけたところ、「『Not bad(悪くない)』という表現をした」という。中でも、超党派の日韓議員連盟幹事長の河村建夫元官房長官は、「構想の方向は間違っていない。日本企業が基金の財源になる寄付をしたとしても、自由意志に従ったもの」と応じたという。

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悪くない?

「河村元長官は変な含みを持たせず、聞かれたことにパパっと応じて話してしまうタイプ。安倍首相を囲むオフレコ会合の内容を記者に聞かれて漏らし、後から訂正や撤回をするのはしょっちゅう。日韓議連幹事長として日韓関係改善に向けて汗をかいている元長官ですから、文喜相議長の私案に儀礼的に応じただけなのではないでしょうか。安倍政権は日本企業の負担はビタ一文も認めたくない、という立場。その上、10億円を拠出した和解・癒し財団を一方的に解散され、その残金を使い回すなんていうトンデモ案を受け入れるとは思えません」(永田町関係者)

 文喜相国会議長は、日本滞在中に「安倍首相には会わなかっただけで、会える人にはみな会った」と胸を張っていたようだが、また日韓関係を引っかき回しただけではないのか。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

韓国文喜相国会議長がまた波紋…元徴用工訴訟「日本側が1+1+αは悪くない」