校舎(gyro/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

三重県鈴鹿市庄野町の私立鈴鹿高校で12日夜、この高校の男子生徒が校舎脇で倒れているのが見つかり、その後死亡した。しらべぇ取材班は、三重県警などから、詳しい話を聞いた。

■飛び降りの前に消防に…

県警によると、12日午後6時45分ごろ、男性の声で「鈴鹿高校です。飛び降りです」と119番通報があった。同午後6時50分ごろに消防が駆けつけたところ、校舎脇の地面に2年生の男子生徒(17)が制服姿で倒れているのが見つかった。

病院に搬送されたが、全身を強く打っており、約1時間後に死亡が確認された。

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■教室内にスマホが

男子生徒は4階の教室から転落したとみられ、遺書などは見つかっていないものの、教室内には消防に通報した男子生徒のスマートフォンなどが残されていた。

生徒のスマートフォンには、消防への発信履歴もあった。警察は、「生徒みずからがかけたのか。それとも誰かにかけさせられたのか」両面で捜査している。

学校関係者や友人からの聞き取りも進めており、自殺と事件、両方を視野に捜査しているが、現段階では自殺の可能性が高いという。

■「原因が全くわからない」

鈴鹿高校の教頭によると、いじめアンケート等からこの生徒がいじめを受けていた事実は、全くないという。担任、学年主任、友人等から、学校もヒアリングを行っているが、何かに悩んでいた様子やトラブル等の話はでなかったとのこと。教頭は、「全く原因がわからない」と話す。

学校は13日朝に、この件の生徒への説明を行った。動揺したり、ショックを受けてる生徒がいるという。そういった生徒のために、常駐している2名と県から紹介を受けた3名のスクールカウンセラーで、生徒の心のケアを行っていく方針だ。保護者説明会については、現在日程を調整中。

県内の私立高校を監督する三重県の私学課は、取材に対して、「学校の要請を受けて、カウンセラーの紹介を行った。何かできることがあれば、協力していきたい」と述べた。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち

私立鈴鹿高校から生徒が飛び降り死亡 教頭は「いじめ等はなかった」