ダイエットの有効なアプローチとして注目を集める糖質制限。白米との決別や厳格な食事制限を連想してか、なかなか始める気が起きなかったり、挫折する人も多い。そこで持続可能な糖質制限法について徹底取材を敢行。正しい知識とノウハウとは?

◆夫婦そろって10kg減に成功。糖質オフ弁当の中身とは?

 日々の食事がものをいう糖質制限ダイエット。特に外食に頼りきりになる昼食では、糖質をコントロールするのは難しい。

「糖質オフ弁当で夫婦そろって約3か月間で10kg減量に成功したんです」

 そう語るのは秋田在住の主婦、ブロガーのゆきりち。氏だ。

「我が家は大のラーメン好き。しかし’18年初めに夫妻そろって人生で最重量の体重を記録したんです」

 健康のために一念発起し、糖質制限を開始。夫は97kgから84kgに、ゆきりち。氏は70kgから59kgと大幅な減量に成功。

「最大の秘訣は、作り置きメニューを中心に糖質オフをしながら、満足感のあるお弁当の工夫をしたことです」

 ゆきりち。式は、いきなり糖質をゼロにするのではなく、まずは「減らして、置き換える」こと。

「最初に砂糖やみりんなど調味料を糖質オフに置き換えました。毎日使うものだから調味料は大事ですね。また主食も糖質オフ麺やふすまを使ったブランパンを活用。もち麦や玄米も強い味方です」

 夫の昼食は、「弁当箱の大きさとご飯の量を少しずつ減らしました。白米も最初はもち麦を混ぜたものから、毎週10gずつ段階的に減らしました」

 やがて6週間後には白米ゼロ、肉野菜のおかずだけに。いまや幼稚園児並みの大きさの弁当箱で満足できるようになったという。そこには次のような工夫があった。

「ご飯代わりに入れたのは、野菜炒めです。油で炒めると腹持ちもいいですし、かさも減るので驚くほどたくさん食べられます」

◆脂質を取り入れることが糖質制限の要

 糖質制限食を全国で初めて紹介した医師の江部康二氏も、単に炭水化物を抜くだけでなく脂質を取り入れることを糖質制限の要だと推奨する。

メインのおかずは味つけをしっかりとしたボリュームのあるものを。大切なのは糖質を絶つこと。カロリーは二の次です。食材は肉か魚、味つけはマヨネーズチーズカレー粉が好評でした。きのこ、海藻などかさ増し食材も活用します」

 心がけているのは「おかずをしっかりと取ること」とゆきりち。氏。無理をしない、自分流にカスタムして続けることが大切だ。

「日々のお弁当には好きなものしか入れません(笑)。せっかく小さくしたお弁当に嫌いなものが入っていたら凹みますからね」

 夫婦で始めた糖質制限は、楽しみながら続けているうちに今ではすっかり日々の習慣に。

「完璧を求めすぎず、ゆるく続けることが大切。まずは1か月を目安にやってみてください。なにより私が続けられたのも夫という伴走者がいたから。今はSNSで情報交換できるので、仲間を探してみるのもいいと思いますよ」

ゆきりち。氏の糖質制限弁当

<鶏ハム、卵のお弁当>糖質:8g

キャベツカレー風味炒め/鶏ハム/おかか味玉/レンチンなますとレタスサラダブロッコリーオイスターソース炒め/ミニトマト

 鶏ハム、卵はタンパク質親子丼。なますで使う砂糖は糖質ゼロ甘味料「ラカントS」で代用する。

カレーカレーブー弁当>糖質:5g

もやしの塩コショウ炒め/豚肉とピーマンパプリカカレー炒め にんじんしらたきのごまマヨ和え/豆苗の酢味噌和え/味玉/ミニトマト

 カレー粉はカレールウと違い糖質ゼロの調味料。濃いめのメイン、あっさり副菜でバランスを取る。

<牛肉の粉チーズソテー弁当>糖質:9.5g

キャベツと白菜のゆかり炒め/牛肉の粉チーズソテー/ネギとにんじん入り卵焼き/スナップエンドウマヨネーズサラダマスタードポテトサラダ/アーリーレッドのマリネ

 牛肉もチーズも超優良な糖質オフ食材、卵焼きにも野菜などの具を入れるのがゆきりち。式。使い回しが効きそう。

ゆきりち。氏】
主婦、2歳下の夫と’18年4月糖質制限を開始、著書『糖質オフの満足弁当で夫婦ともに3か月で10キロヤセました』が話題

◆野菜ソムリエプロが伝授。腹持ち抜群の低糖質スープ

 糖質制限に強い味方となる汁物。「おいしくて痩せる!」と話題になっているのが野菜ソムリエプロとして活躍するAtsushi氏による低糖質スープだ。

 今回は数あるレシピの中から、サラリーマンでも10分以内で作れるひと皿を伝授。それが「イタリア風ふわふわ卵スープ」だ。

「まずは鍋にオリーブオイルを中火で熱し、みじん切りにしたニンニクを炒めます。ニンニクの香りがたったら、次にみじん切りにした玉ねぎを炒めます」

 全体に火が通ったら水を加え、ひと煮立ちしたら、あくを取りながら3分ほど煮る。

「そこに固形コンソメスープの素、白ワイン、塩を加えて味を調え、溶き卵を加えます。1cmの長さに切ったもやし、パルメザンチーズを加えてひと煮立ちしたら、パセリを散らして出来上がりです」

 卵とチーズでボリュームも抜群、タンパク質も効率よく取れる。パセリは抗酸化作用のあるβカロチンも豊富なのでアンチエイジング効果があるのが嬉しい。

 自身も低糖質スープによって2か月で6kgの減量に成功。適度に糖質は取っているが、GI値が低いものを選ぶなど血糖値コントロールに余念がない。

「体調も43歳にして今がベスト、ここ数年は風邪もひいていません。40歳を超えたら食生活の見直しは必須。賢く食べたいですね」

イタリア風卵スープ>糖質:22g

●卵4個/玉ねぎ小1個/もやし100g/ニンニク2片/パセリ10g/固形スープの素 2個/パルメザンチーズ/大さじ4/白ワイン大さじ2/塩少々/オリーブオイル大さじ1/水600ml

Atsushi氏】
ファッションライフスタイルプロデューサー。著書に『#モデルが撮影前に飲んでいる魔法の即ヤセ低糖質スープ』(宝島社)など

―[新しい糖質制限の教科書]―


鶏ハム、卵のお弁当