10月9日に開催されたローソンの決算発表会で、管理本部の加藤京一経理部長は「(2019年度上期の)総荒利益率が前年を下回ったのは、利益率の低いたばこの売り上げが増大したため」と発言した。ローソンの19年度上期連結決算を見ると、既存店売上高は前年同期比プラス1.2ポイント100.4%だったが、総荒利益率は同マイナス0.2ポイントの31.2%で着地した。

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 たばこの売り上げが増加した主な理由は「18年10月たばこ増税以降、単価が上昇したため」(広報担当者)だという。

 たばこは他の商品と比べて利益率が低い。ローソンの決算補足資料によると、ファストフード(米飯、麺、調理パン、デリカなど)の総荒利益率は38.5%、日配食品(ベーカリー、デザートアイスクリーム、生鮮食品など)は34.5%、加工食品(飲料、酒類、たばこ、加工食品、菓子など)は23.7%となっている。加工食品からたばこだけを抜き出してみると、総荒利益率は10.8%まで下がる(いずれも、19年度上期の実績ベース)。

 18年度上期のたばこの売り上げは2654億円だったが、19年度上期は2865億円にまで増えた。全商品の売り上げに占めるたばこの割合が増えたため、総荒利益率が下がったというわけだ。

コンビニたばこを売るワケ

 コンビニ各社は利益率の高いファストフードなどの開発に力を入れている。揚げ物おでんなどを目立つ場所に置いて、積極的に売ろうとしている。

 一方、たばこは利益率が低いにもかかわらず、それなりのスペースを確保してさまざまな種類のものをそろえているケースが多い。なぜなのか。

 それは、ついで買いを期待しているからだ。たばこだけを買おうとして来店しても、おにぎり缶コーヒーにも自然と手が伸びてしまうものだ。

 また、たばこは来店動機を高める強力な武器になっている。自動販売機たばこを買おうとすると「taspo(タスポ)」が必要になる。しかし、それは煩わしいということで、たばこコンビニなどの店舗で買う流れが強まっている。

 一般論として商品が売れるのは結構なことなのだが、ローソンの場合、利益率に思わぬ影響が出てしまった格好だ。

たばこを売るコンビニは多い