“スピンドルグリル”採用!
存在感タップリにビッグマイナーチェンジ


LEXUS/RX
レクサス/RX(10系後期) 2012年4月マイナーチェンジ


レクサス RX 10系 後期 2012 2013 2014 2015 中古 試乗 ノーマル
レクサスブランドのSUV、RXがマイチェンを果たし、装いも新たに登場した。その装いとは、いうまでもなくフロントビュー。レクサスGSから採用された新しいレクサス顔であるスピンドルグリルだ。

このフロントビューは、これまでの大人の趣であるラグジュアリーテイストとは比べることもないほど絶大なインパクト。しかも今回から新たに設定された“Fスポーツ”は、大型エアロバンパーを備えて、さらにその上をいくのだから恐れ入る。

この“Fスポーツ”はルックスだけでなく、専用チューンのサスペンションに19インチホイール、ボディの捻れや微振動を抑制するパフォーマンスダンパーを前・後に装着しているなど、走りの面でも一線を画したスポーティバージョンだ。

まず試乗したのはハイブリッドモデルである450hの“Fスポーツ”だ。多数のアップダウンがあるワインディングが主な試乗コースとなったが、きつい登りでも2tオーバーのボディ重量を苦にすることない走りを披露してくれるのは、さすがにハイブリッドならではといえる。もっともこうした動力性能は従来どおりで特に変更はない。

違いを感じたのはハンドリングだ。ステア初期の応答性がリニアになっており、タイトなコーナーでもスイッと気持ち良くトレースしてくれる。リアの安定性も高く、ロール感も良いのでついついオーバーペースになってしまうほどだ。

乗り心地という点では、同じ450hの“バージョンL・エアサス”の方が、よりフラットさが際立つが、スポーティバージョンとして期待する向きには、その期待をけして裏切らない良好なパフォーマンスを披露してくれる。

続いて3・5ℓV6ユニットを搭載するRX350の“Fスポーツ”にも試乗してみた。こちらも良好なスポーティフィールが嬉しい。450hのようにモーターアシストがない分、登りのワインディングではエンジンを回すことになるが、それがまたハイブリッドにはないというか、長年親しんできた走りのリズムに置き換わるといった感覚がある。

もう1台、RX270の“バージョンL”に試乗したが、RXの車格感に対して、たとえば加速時の4気筒のテイストを嫌うのでなければ、充分満足度は高い。いずれにしても新しいRXは、ルックスと走りの両面で新たな魅力を身につけたといえそうだ。

RX450hに搭載される3.5ℓエンジン。モーターとの組み合わせで183kW/335Nmのパワーを誇りながらもJC08モード17.4㎞/ℓを達成。


今回のMCでエクステリアデザインでは、「スピンドルグリル」の他にも、L字型LEDクリアランスランプ・テールランプなどを採用している。

「スピンドルグリル」とは、レクサスの独自性を継承した逆台形のアッパーグリルに、台形のロアグリルを組み合わせた形状のグリルのこと。空力・冷却などの性能向上を活かした造形だ。

“F SPORT”登場!

エクステリアでは“F SPORT”専用スピンドルグリル&フロントバンパー、19インチアルミなどを採用。インテリアにはディンプル加工が施された本革のステアリング&シフトノブ、パドルシフト、アルミ製スポーツペダル、スカッフプレート、ブラックインテリアが奢られる。写真はRX350“F
SPORT”。

※記事の内容、価格、スペック等は2012年4月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。

※スタイルワゴン2012年6月号より

レクサス・10系後期RX(2012年4月〜2015年10月)|中古車選びに役立つ「当時モノ」新車試乗記