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 毎年11月11日は、戦争で亡くなった無名の兵士たちを追悼する「第一次世界大戦記念日(リメンブランス・デー)」で、イギリスを始めオーストラリアカナダなどの英連邦王国では、行事の数週間前からシンボルとなる鮮やかな赤いポピー(ケシの花)が慰霊碑に飾られる。

 ところが、オーストラリアのキャンベラにある戦争記念館で、慰霊碑を飾っていたポピーが少しずつ減るという奇妙な現象が起こった。

 記念館のスタッフが困惑していたところ、ついに花を盗んでいた“犯人”が判明。それは、なんと1羽の鳩で、鳩はポピーの花を集めて巣作りに精を出していたのだ。

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ポピーの花が慰霊碑から消えていく事態が発生

 オーストラリアのキャンベラにある戦争記念館には、11月11日の記念日に備えて多くの追悼客が訪れ、無名の兵士を悼む慰霊碑には戦没者の象徴とされる赤いポピーがたくさん飾られてあった。

 しかし、10月初旬ぐらいからそのポピーの数が徐々に減っていることにスタッフが気付いた。

 来訪者が花を供えて数が増えるならまだしも、減るとなると穏やかではない。というのも、この伝統行事に欠かせないポピーの飾りつけは、戦争で戦い尊い命を落とした兵士たちへの哀悼の印も同然だからだ。

 しかし、この事態にスタッフが困惑していた矢先、館内のメンテナンス業者が花泥棒の犯人を見つけた。

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鳩がポピーの花で巣作りしていた


 ポピーの花を慰霊碑から盗んでいたのは、巣作り中の1羽の鳩で、記念館の負傷した兵士が描かれたステンドグラスの窓枠を赤いポピーの花で埋め尽くしていた。

 よく見るとハトが巣を作っている窓枠にはハト除けのトゲトゲが設置しているのがわかる。ハトは花をたくさん置くことでトゲトゲ効果を無効にしているのだ。なかなかの策士だ。


 これで、ポピー減少の謎は解決したわけだが、同記念館スタッフは鳩が偶然にも選んだステンドグラスの絵に奇妙な縁を感じたようで、次のように話している。
鳩が巣作りに選んだステンドグラスは、「持久力」の質を象徴する負傷した兵士のもので、ここに鳩が巣を作ったということは、戦場での人間と動物の強力な絆の表れのように感じました。

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鳩は戦時中、重要なコミュニケーションツールだった

 実は戦時中、鳩は重要なコミュニケーションツールとして重宝されていた。

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 歴史家のメレア・ハンプトン博士はこのように述べている。

特に初期の戦争では、遠方にいる仲間とのコミュニケーションが困難だったため、鳩は重要な通信手段として使用されていました。

第二次世界大戦時は、特に太平洋では山と湿気が原因で無線がうまく機能しなかったことも多かったようです。鳩は、ワイヤレスラジオレーダー信号の代わりにメッセージを伝える最も効果的な方法だったのです。

戦争中は、鳩以外にも馬や犬などの動物が、人間が容易に行えないタスクを実行し、目的を果たしました。


 ハンプトン博士の言葉を裏付けるように、第二次世界大戦で活躍した32羽の軍バト、18匹の犬、3頭の馬には、動物の勲章「ディッキンメダル」が授与されている。

 今回、鳩がポピーを使って巣作りをしたという出来事は偶然であるにしろ、戦時に人間と深く関わり、現在も平和の象徴とされる鳩だからこそ、記念館のスタッフにとっては戦争で命を落とした兵士たちの哀悼の意を表しているかのように見えたのだろう。

 スタッフは、鳩が子育てを無事に終えた後、巣を片付ける予定だと話している。

References:The Canberra Timesなど / written by Scarlet / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52284611.html
 

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