レバノンで反政府デモが起こり、異例となる2試合連続の「無観客試合」に…

 韓国代表は14日、カタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選でレバノン代表と対戦し、アウェーで0-0と引き分けた。韓国は10月に平壌で29年ぶりに開催された北朝鮮戦(0-0)が、無観客で行われたことが話題になったが、今回のレバノン戦も無観客だった。

 これはレバノン現地で反政府デモが起こり、安全を考慮してのことだったが、韓国は2戦連続でスタジアムに人が誰もいない状況で試合をすることになり、多少なりとも選手のプレーに影響があったことは否めない。だが、実力では韓国が上であるのは間違いなく、2試合連続のスコアレスドローという結果について韓国メディアはかなり批判的だ。

 総合ニュースサイト「news1」は「韓国は2勝2分(勝ち点8)でグループ1位。3位の北朝鮮(2勝1分1敗、勝ち点7)は同日にトルクメニスタンとのアウェーゲームに1-3で敗れ、レバノン(2勝1分1敗、勝ち点7)が得失点差で2位に浮上。韓国は4位のトルクメニスタンとの勝ち点差が2しかない」と指摘。そのうえで「隣国のライバル、日本と比較もできないほどの結果だ」と、日本と対照的な成績であることを強調している。

「日本はキルギスにアウェーで2-0と完勝。これで日本は4連勝(勝ち点12)で1位を走り、2位のキルギス(2勝2敗、勝ち点6)を大きく突き放した」

 日本とかなり異なる状況に置かれた韓国に対し、国内メディアはかなり不満げだ。

 それでも、強いて明るい話題を探すならば、韓国のW杯アジア2次予選の残り4試合中3試合がホームで行われること。地の利を生かして勝利を呼び込み、最終予選に進みたいところだ。

 ちなみに韓国代表は19日にUAEでブラジル代表と国際親善試合を行う。課題として浮き彫りになった得点力を、どのように解決するのか。南米の強豪を相手に光明を見出せるか注目したい。(金 明昱 / Myung-wook Kim)

エースFWソン・フンミンもゴールを奪えなかった(写真は2017年のものです)【写真:Getty Images】