焼却炉sirichai_raksue/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

香川県警捜査一課と高松南署は14日、高松市香南町西庄に住む会社役員の男(29)を、死体損壊死体遺棄の疑いで逮捕した。しらべぇ取材班は、県警捜査一課などから話を聞いた。

■焼却炉から大量の骨の灰

逮捕容疑は、男が10月30日午前10時ごろから11月13日の間、自宅兼事務所の敷地内で社長である父(70)の遺体を焼き、遺棄したもの。警察によると、男とは別に暮らしていた父が、先月30日に行方が分からなくなり、警察が13日から容疑者から事情を聴くとともに自宅兼事務所を捜索。

14日までに敷地内の焼却炉から大量の骨の灰や、血痕のようなものが見つかったために男を逮捕した。調べに対して、初めは容疑を否認するなど、あいまいな供述をしていたという。

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■親子でペット関連会社を

男と父は2人でペット関連の会社を経営していたが、「同じ仕事をする中で意見の食い違いがあった」などと話し、その後容疑を認めたとのこと。県警は殺人容疑も視野に本格的に捜査する方針だ。

民間の信用調査会社などによると、男と父が役員を務める会社は、犬の繁殖や販売、トリミングなどを手がけ、男の自宅兼事務所で年老いた犬を預かるサービスをしていたという。

■1時間半から2時間で火葬

今回の事件のように、人の骨まで簡単に灰にできるものなのだろうか。高松市内の火葬場を管理する、高松市役所市民やすらぎ課に聞いた。高松市では、火葬炉にロストル式(棺をロストルと呼ばれる格子の上に置き、バーナーで焼いていく)を採用している。

ガスを燃料とし、火の温度は約1000℃で1時間半から2時間で火葬するという。火葬場は、遺骨を骨壺に収められるように、厳格な温度管理を行っている。

温度が低すぎると大きな骨が残ってしまうことがあり、逆に高温だと遺骨が粉々になり収骨することが困難になるとのこと。同課では常に状態を確認しながら、火葬を行っている。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち

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