婚約指輪はプロポーズでの思い出が詰まったものとも言えるが、このほどアメリカでその大事な婚約指輪を誤って捨ててしまった女性がいた。女性が気づいた時には既に指輪の入ったゴミ袋は埋立処分場へと運ばれていたが、指輪は女性のもとへ無事に戻ってきたという。『PEOPLE.com』『WFAA.com』が伝えている。

米テキサス州ワクサハチー在住のネリー・キャビーンさん(Nelly Cabeen)は今月1日、大事な婚約指輪を無くしたことに気づいて顔面蒼白になってしまった。その婚約指輪は5年前に夫がプロポーズをした時にくれたもので、彼女にとって宝物である。

ネリーさんは夫との旅行から帰る際、大切な婚約指輪を封筒に入れていたのだが、その封筒を誤ってゴミとして捨ててしまったのだ。どうやらネリーさんは、自宅に戻った時に夫が指輪を安全な場所に保管したと勘違いし、封筒は空だと思いこんでいたようだ。

そして指輪が見当たらないことで、封筒に入れたまま捨ててしまったことに気づいたのだが、すでに指輪の入ったゴミ袋は収集トラックに運ばれていた。ネリーさんはすぐに同州のアルバラードにあるターキー・クリーク埋立処分場へ連絡を入れ、指輪のことを話した。

連絡を受けた埋立処分場の特別廃棄物コーディネーターであるカレン・フラーさん(Karen Fuller)は、ネリーさんに「その指輪が見つかる確率は100万分の1程度でしょう」と告げた。カレンさんが言うのも無理はなく、この処分場には毎日250~300台の収集トラックがゴミを廃棄しにやって来るが、1台のトラックには5~10トンものゴミが積まれているそうだ。

その中で小さな指輪を探すのは干し草の山から1本の針を探すようなものだった。しかし指輪は、探し始めてから約10分後に見つかった。幸運にもネリーさんの地区を回っていたトラックの運転手が昼食をとっていたため、ゴミはトラックに積まれたままで処分場には廃棄されていなかった。

しかもネリーさんが捨てたゴミ袋は灰色と一般的ではない色だったことから、トラックから降ろされたゴミは大量にあったにもかかわらず、そのゴミ袋は3人の作業員によってすぐに見つかった。そして袋の中を開けた作業員は見事、ネリーさんの婚約指輪を発見することができたのだ。3人はそれを綺麗に洗ってからカレンさんに報告した。

カレンさんはその指輪の写真をネリーさんに送り、彼女を驚かせることとなった。のちにネリーさんは今回の出来事をFacebookにこう綴った。

「本当に驚きました。どこの誰かも知らない私の指輪のために、彼らはゴミの中から探してくれたのです。しかも彼らは業務を超えた行動を取ってくれたのです。私は彼らに永遠に感謝することになるでしょう。」

一方で指輪を探した作業員も、人助けができたことに満足しているようだ。作業員のひとりであるソトさん(Soto)は「それはいい気分にさせてくれました。もう、永遠に戻ってこないと思ったものを持ち主のもとに戻すことができたんですからね」と語っている。

画像は『WFAA.com 2019年11月7日付「‘One in a million’: Alvarado landfill crew finds woman’s engagement ring that was mistakenly tossed」(Jennifer Prohov/WFAA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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