アルビレックス新潟は17日、吉永一明監督(51)の今シーズン限りでの退任および、来シーズンからスペイン人指揮官のアルベルト・プッチ・オルトネダ氏(51)を新監督に招へいしたことを発表した。
今年4月に片渕浩一郎前監督の後任としてアカデミーダイレクターから内部昇格の形で新潟のトップチームを引き継ぐことになった吉永監督。しかし、当時暫定9位だったチームを立て直すことはできず、明治安田生命J2リーグ第41節終了時点で16勝11分け14敗の11位と中位に低迷。2年でのJ1復帰という目標を達成できなかった。
吉永監督は今季限りでの退任に際して以下のようなコメントを残している。
「アルビレックス新潟を支えて下さっているすべての皆様へ。まずは、ホーム・アウェイに関わらず、いつも素晴らしいサポートをしていただいたことに感謝します」
「そして、今シーズンJ1昇格という目標を達成出来なかったことをお詫びしたいと思います。すべての責任は私にあります」
「この悔しさを忘れずに、選手たちは来シーズンこそJ1昇格という目標を達成してくれると信じています。これからもアルビレックス新潟のサポートをよろしくお願いします」
「また、今シーズンも残り1試合、ホームでJ2リーグ最終戦があります。ぜひ、最後まで未来に向けて戦う選手たちの後押しを、よろしくお願いします」
一方、2020シーズンから新潟を率いることになったアルベルト氏は、これまで母国スペインの複数クラブのアカデミーコーチやテクニカル・ダイレクターを歴任。2003年から2014年までは世界屈指の名門バルセロナでスカウト、アカデミー・ダイレクターなどを務めていた。
また、直近はアメリカのメジャーリーグ・サッカー(MLS)のニューヨーク・シティFCのヘッドコーチを務めていた。
アルベルト氏は新潟の新指揮官就任に際して以下のようなコメントを残している。
「アルビレックス新潟ファミリーの一員になれたことをとても嬉しく思います。私の35年間のサッカーキャリアで培ったものをもって、クラブに貢献したいと思いますし、情熱と尊敬の心を持って、最高のサッカーをすることをお約束します。」
「私も私の家族も、とても素晴らしく、熱いサポーターのいる新潟で生活できることを心待ちにしています。」
「私を信頼し、このような機会を与えてくださったアルビレックス新潟に感謝しています。アルビレックス新潟ファミリーのみなさんまた、近いうちにお会いしましょう!」
また、新潟の神田勝夫強化部長は今回のアルベルト氏の招へいを以下のように説明している。
「アルビレックス新潟として「今の方向性をさらに進化させて、魅力的で勝利もつかむサッカー」、「若手選手が次々とトップチームで活躍できる環境を創る」というプロジェクトに主眼を置き、前者については、ゆるぎない哲学を持ち、選手それぞれの特性を十分に融合できること、また、日本サッカー界へのリスペクトを持っていること、後者については、その実績を持っていることを条件とし、それを実現できるアルベルト監督に、トップチームの指揮を任せる決断をいたしました」
「アルベルト監督は、FCバルセロナで育成部門のトップとして長年在籍し、クラブの根幹を築き上げた人物のひとりであり、選手個々の能力を見極める力に長け、その分析力をピッチで体現できる監督です」
「サッカーに情熱を注ぎ込んでいるアルベルト監督は、新潟が目指そうとしている前述の2点に共鳴され、新潟での戦いを約束すると同時に、すでにアルビレックス新潟の選手とJ2リーグの特徴を把握しています」
「アルベルト監督のもとで、クラブの方向性を進化させるべく、トップチーム、アカデミー部門、全クラブスタッフ、そしてアルビレックス新潟を支えてくださるサポーターの皆様と共に、総力戦で2020シーズンに臨みたいと思います」
なお、現時点でアルベルト氏の来日の日程は未定となっている。
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