―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―


 腕時計だけじゃなく、クルマも好きな斉藤由貴生です。私は、現代のおかしな消費を変えるために実践を重ねながら、いろいろ研究してきました。私は30代のいわゆるバブルを全く知らない世代です。所有欲の薄い世代とは言われますが、私の場合は、むしろ価値あるものは我慢せず所有したいと考えています。そんな私の価値観を、不定期ですが披露したいと思います。

◆第32回 モノを目利きできる人こそ消費者として勝ち組

 これまで、私も何度か失敗を繰り返して、いい消費をできるようになりました。正しい消費は、経験してみなければわからないこともあります。だからこそ、みなさんにも将来的に「売れそうだ!」という視点で価値あるモノを買ってみてほしいのです。

 モノのパワーすごいです。価値あるモノに囲まれるのは本当に気分が上がります。高級ホテルに泊まった時や、高級レストランに行った時に感じる特別な感じ。高級ホテルに行かないという人でもスタバに行くのが好きな人はいるでしょう。一方、マクドナルド吉野家に行って、「特別な感じがした」という人はあまりいないと思います。特別なところには、やはり価値ある高級品が溢れているからです。

 そんな「高級なモノ」を売るために重要なのが高級な演出です。そのため、高級な店の中にあるモノは他と比べて良いモノが多い。その結果、「そういうお店に行くと特別な感じがする」という効果を生み出します。実際、スタバと高級ホテルとでは使っているモノの高級感が違うでしょうが、スタバマクドナルドを比べた場合ではスタバのほうが高級な椅子やらコーヒー豆やらを使っているのは間違いありません。それが高級ホテルになるとなおさら高級なモノを使っているわけで、ああいう高級ホテル独特の高級感ある空間を演出できているのでしょう。

 自分の身の回りを高級なモノで揃えたら、毎日特別な気分で過ごせることでしょう。高級なモノは、あなたの気分を特別なものにしてくれます。

◆単に売れるだけじゃない、高級品ならではのメリットも考えるべき

 散らかった家の中で飲む紅茶より、高級家具のトリアデのソファに腰掛けて、リチャード ジノリの器で飲む紅茶のほうがはるかに気分が高まるはずです。しかもそこにバング&オルフセンのオーディオセットがあって、自分が好きな曲を最高の音質で聴くことができたら、単に紅茶を飲むことが至福な時間になるのは間違いありません。

 紅茶やコーヒーを飲むのは、なんとなく気分をリセットさせたいとか頭のスイッチを入れたいという理由があるのだと思います。そんな時、自宅で単に「お茶を飲む」という行為の一つひとつの動作が特別な感じがするものだったら、家にいながらにしてカフェに行ったりするような効果が期待できます。カフェに行く場合だって、いい靴を履いていい腕時計をつけるだけで、お出かけ気分をさらにテンションの高いものにしてくれるはず。ちょっとそこまでの道のりが自分にとって特別な空間になる。まるでジブリ映画のような効果を「良いモノ」は演出してくれるってこともあるのです。

 世界で「良いモノ」と言われるモノはやはり何か特別な感じがするのです。そして、その特別な感じに合わせて行動したり生活することによって得られる違いは、想像しているよりも楽しいはず。新しい服や、新しいカバンが女性を幸せな気分にさせるということはよく聞くことですが、それはきっと新しいモノが特別な感じがするからでしょう。「良いモノ」は古くなっても特別な感じがします。

 このようないいモノに囲まれた暮らしは、「買った値段-売れた値段」の差額が少ないだけでなく、長続きする特別感を得られるのです。何度もお伝えしますが、これだけ楽しめるのに売れると、実利までもたらしてくれるのです。お得なだけではなくて生活を粋にしてくれる「良いモノ」。そんなモノに囲まれて暮らすのはとっても気分が高まり、幸せです。

 考えた消費をすることで、収入に関係なく実現が可能なのですから、もっと多くの方にこういった生活を実現してほしいと願ってやみません。

斉藤由貴生】
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―


世界中で愛されるブランドには、それだけの価値があるのです