『ニッポンノワールー刑事Yの反乱ー』日本テレビ系)第5話。 
碓氷薫(広末涼子)の父である元警察庁長官(大和田伸也)の「(克喜を)そろそろ返してもらわんとな」
反グレ集団ベルムズ現リーダー・陣内(落合モトキ)の「俺はあいつ(克喜)のすべてを知っている」
克喜(田野井健)に関する不穏な台詞が続々。
さらには、薫の「10億円強奪事件の真犯人は、私よ」の衝撃発言で第1部が完結した。

第5話で気になったこと
遊佐清春(賀来賢人)は記憶を思い出しつつある。というよりは、ガスマスクの男に思い出させられている。
才門要(井浦新)の「Look at me!」の後、清春は素直に言うことを聞くのも気にかかる。催眠か何かなのか。
才門が持つスマホの待受画面の柄は、ガスマスクと同じ柄だった。本人でないにしろ、才門とガスマスクの男に接点があることは間違いなさそうだ。
克喜の出席番号が、以前、名越時生(工藤阿須加)が薫の携帯のパスワードとして言った「4年2組5番」ではなく、「4年1組3番」だったことも気にかかる。
ベルムズのメンバーが消息不明になっている。警察病院には何が隠されているのか。

裏の顔と言うべきか、表の顔と言うべきか
陣内を清春が逮捕したことで、ガスマスクの男率いるベルムズメンバー約100人が警察署を襲撃した。警察に鎮圧されたものの、元リーダーの喜志正臣(英信)が陣内にナイフを突きつけ、清春だけを屋上に呼び出す。
喜志「すべての責任は俺が取る」
清春「何が望みだ?」
喜志「そんなもんねぇよ。しいて言うなら、これまでの罪をちゃんと償いてぇ」
第4話で喜志が父親の世話をするシーンがあった。元ベルムズリーダー=「悪いやつ」というイメージが強い喜志の裏の顔、人間らしさは、あのシーンで十分すぎるほど伝わってきた。家族や他人を思える一面を知っていたからこそ、清春は貴志と連んでいたのだろう。
今話での行動は、貴志なりの正義に従った行動だ。死ぬ間際まで仲間を思っていた。
『3年A組』で菅田将暉演じる教師・柊木一颯が言った台詞が、今ドラマで喜志に伝わったのもおもしろい。

巧みに登場人物の裏の顔を見せてくれるおかげで、どうしてその結論に辿り着いたのかが気になる。誰が犯人であるか考える楽しみはもちろん、本人達が何を語ってくれるのかが楽しみになっている。
第2部でも「なぜ?」の部分を楽しみたい。
(イラストと文/たけだあや)

ニッポンノワール ー刑事Yの反乱ー』
毎週日曜よる10時半〜
出演:賀来賢人、広末涼子、井浦新、夏帆、工藤阿須加、佐久間由衣、立花恵理、田野井健、細田善彦、篠井英介、杉本哲太、笹野高史、北村一輝ほか
脚本:武藤将吾
演出:猪股隆一、小室直子、西村了
音楽:松本晃彦
エンディング曲:「愛はスローにちょっとずつ」サザンオールスターズ
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:福井雄太、柳内久仁子
制作協力:AX-ON
制作著作:日本テレビ

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