人に「めんどくさがり屋だね」と言われたことはないですか?

めんどくさがり屋と一口に言っても、さまざまなタイプの人がいます。

人付き合いがめんどうに感じる人もいれば、細かな作業がめんどうに感じる人もいるでしょう。その中でも共通の特徴や心理を解説します。

なぜ私たちはめんどくさいと感じるのか理解を深めていきましょう。また、めんどくさがり屋の特性を活かしながら、めんどうに思う性質を改善していく方法も紹介します。

■めんどくさがり屋の特徴と心理とは

何をめんどうだと思うのかは人それぞれですが、めんどくさがり屋に共通する特徴や心理があります。自分に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

◇診断してみよう! めんどくさがり屋の特徴

めんどくさがり屋の人の特徴には、以下の7つのようなものがあります。自分には何個当てはまりますか? もしたくさん当てはまったら、あなたは「めんどくさがり屋」かも。

☆(1)「明日やろう」と思うことが多い

先延ばしにする癖があります。やることがいっぱいになると、頭の中が混乱し、どれから手をつけていいのかがわからなくなり意欲が低下します。

☆(2)家でゴロゴロするのが好き

外に出かけるよりも、家の中でゴロゴロしたいと思っています。掃除なども苦手で、散らかっていても気にしない人が多いです。

☆(3)メイクやファッションに興味がない

みんなの手前興味があるふりをすることはありますが、実際は身だしなみに無頓着です。ヘアケアやメイク、ファッションなどは、時間もお金もかかるので、できるだけ手間をかけたくないと思っています。

☆(4)締切前に慌てることが多い

コツコツ物事を進めていくことが苦手なので、どうしても締切ギリギリになって焦ることになります。ただしここぞというときの集中力はすごいものがあります。

☆(5)親密な関係は苦手

人間関係に必要な細やかな気配りをすることがめんどうだと感じるので、あまり深入りしない付き合いを好みます。

☆(6)お出かけの当日にめんどくさくなることがある

デートや友だちとのお出かけの予定を入れていたけれど、当日になって急に外に出るのが億劫になったり、気を使うくらいなら家でゴロゴロしていたいと思ったりすることがあるようです。

☆(7)新しいことには消極的

出会いの場に足を運んだり、新しい趣味を見つけたりすることには気が乗らないことが多いです。「今のままでいいや」と思いやすく、現在の生活パターンを守ろうとします。

◇めんどくさがり屋の心理

さて、上記特徴を持つめんどくさがり屋の人たち。その心理とは一体どういうものなのでしょうか。考えられる心理を5つご紹介します。

☆(1)義務感が強い

できることなのに、めんどくさいと思うときは、やらなければならないという義務感や、強制される不自由感を持っています。

☆(2)完璧主義

「全部を完璧にこなす」か「全部やらない」か、どちらかの選択になりがちです。全部を完璧にできそうにないと判断すれば、めんどうだから全部やらないという結論になってしまいます。

☆(3)納得できないことはしたくない

「みんながやってるから」「こういうものだから」というような動機付けでは、納得がいかず、やりたくないと思うようです。

☆(4)自分がしなくてもいいと思っている

自分がやらなくても、誰かがやってくれるだろうと考えるので、役割などを割り振られていない場合は、自らやろうとはしません。

☆(5)結果が出ることしかしたくない

時間や労力を費やすのであれば、いい結果を出したいと思います。そのため結果が出るのかわからないようなことは、やる気を失いがちです。

■めんどくさがり屋な人の仕事における短所と長所

次は仕事をする上での短所と長所について解説します。いい面を活かしていきたいですね。

◇めんどくさがり屋の短所

まずは短所を挙げてみましょう。

☆(1)仕事の見通しが甘い

あとどれくらいでこの仕事ができるのか、といった見通しが甘い傾向があります。後回しにした結果、いざ取り組んでみると思いのほか時間がかかってしまった、ということも少なくありません。

☆(2)仕事量が多いとやる気が出ない

一度にたくさんの仕事量を抱えると、優先順位を考えたり、何をいつまでにやらなければいけないのか頭の中で組み立てることがめんどうに感じます。

☆(3)消極的

与えられた仕事はやるけれども、自ら積極的に新しいことをやろうとはしないので、まわりからは受け身の姿勢に映ることもあるようです。

☆(4)まわりから理解されにくい

何がめんどうだと感じているのか、どうしてやろうとしないのかを、まわりの人に説明しないことが多いので、何を考えているのか理解されにくいです。

◇めんどくさがり屋の長所

続いては、意外とある「めんどくさがり屋の長所」です。

☆(1)仕事が早い

時間内に終わらせて、早く帰りたいと思っているので、自然と段取りを工夫します。発想が合理的で無駄なものは極力省いていくため、仕事が早いです。

☆(2)短期集中ができる

仕事を先へ先へと延ばしがちですが、追い込まれたときは、爆発的な集中力を発揮し、すばらしい成果を出すことが多いです。

☆(3)効率的な方法を探すことができる

効率が悪いことをめんどくさいと感じる人は、楽して最大限の結果を出すために知恵を絞ります。手順を洗い出して必要のない工程は省くなど、効率的な方法を探します。

☆(4)既存のものを改良するのが得意

新しい仕事に挑戦していくことには消極的ですが、今ある仕組みや仕事のあり方を改善していくことは得意です。意味や価値を見出せないことにはモチベーションが上がらないタイプなので、大きな視点から「この仕事の意味は何か」を考えていくことができます。

■めんどくさがり屋を改善する方法&活かすコツ

長所もあるとはいえ、めんどくさがり屋な自分を変えたい人も多いのでは?

めんどくさがりを改善する大切なポイントは、めんどうだと感じてしまう心理や理由をつかんでおくことです。めんどくさがり屋の良い特性を活かしつつ、改善するコツを紹介します。

◇(1)やることに自分なりの意味を見出す

できることでもめんどうだと感じる人は、自分なりの意味を見つけることが必要です。

やらされていると思うと意欲が落ちるので、それをしたらどんないいことがあるのかを考えて、自らやろうと思えるようにしましょう。

◇(2)やるべきことをリスト化する

やることが多くなると意欲が落ちてしまうので、メモにリスト化するのがおすすめです。

朝に5分時間をとって箇条書きでメモにするだけでも、頭の中が整理され優先順位がつけられるようになります。

◇(3)ルーティン化する

めんどくさがらずに継続していくためにはルーティン化することが大切です。

片付けが苦手な人は、物の定位置が決まっていないように、めんどくさくなってしまうのは、1日の中でいつやるのかが決まっていないから。たとえば朝起きたらこれをする、と手順を決めておくだけでめんどくささがぐっと軽減されます。

◇(4)楽しくなる工夫をする

めんどうでもやらなければいけないことであれば、楽しくなるような工夫を考えましょう。

「これをやったら、あのおやつを食べよう」でもいいですし、ご褒美を用意するのもひとつの方法です。

◇(5)完璧にできなくてもOKにする

完璧主義から「できないからやらない」と思っているタイプの人は、めんどくさいと思ってしまう自分を責めずにOKを出しましょう。

不完全であってもがんばっている自分を認めてあげることが大切です。

めんどくさがり屋な自分をもっと活かそう

めんどくさがり屋は、大きく分けると、できるのにやらないタイプと、できないからやらないタイプの人がいます。

前者は、自ら「やってみようかな」と意欲が持てるような状態に持っていくことが大切です。自分なりに、やることの意味を見出してみるといいですね。

後者の人は、完璧主義の傾向があります。できているところに注目し、自分をもっと認めてあげましょう。そうすることで、短期集中で効率よく取り組むことができるという長所が、もっと活かされるはずです。

自分がどちらのタイプか見極めて、自分の持っている特性をプラスの面に活かせるといいですね。

(高見綾)

※画像はイメージです

「めんどくさがり」な自分の活かし方