錠剤keira01/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

大物芸能人や金融トレーダーらの逮捕によって、一気に注目を集めているMDMA。合成麻薬であり、日本では所持も使用も禁じられているが、その怖さについてはあまり知られていないのでは。

そんななか、バーチャルユーチューバー懲役太郎が自身のYouTubeチャンネルに最新動画をアップ。「MDMAをめぐって詐欺が横行する」と予言し、注目を集めている。

■懲役太郎とは

懲役太郎は「前科3犯、(称呼番号)893番、懲役太郎です。」というフレーズで人気上昇中のバーチャルユーチューバー。「刑務所に服役中であり、職業訓練の一貫として、ユーチューバー活動をしている」という(設定の)人物だ。

裏社会や反社な人々の生態、刑務所拘置所事情などに詳しいことが特徴で、自身の実体験に基づいている(と思われる)ディープな動画をこれまでに多数アップ。

あおり運転されやすい車の特徴」「反社組織の組長が溺愛する孫に事務所でアニメを観せて起きた悲劇」など、濃い内容のテーマを独特な質感の声で軽妙に語っており、薬物関連では「売人が取調室で薬物を隠したまさかの方法」などの動画がある。

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■MDMAで詐欺が横行?

無知な人が「あの芸能人も使ってるんだし」という理由で使用し始めることに「怖い」と警鐘を鳴らす懲役太郎

理由は「覚醒剤としてはその良し悪し、効き方はちょっと舐めたらわかる」「水に欠片を落としたら反応がわかる」のに対し、錠剤・粉末として流通するMDMAはそれができないこと。見た目も様々なため、経口で摂取するまでどういうものか判断できないのだ。

ゆえに、詐欺を生業とする人間にとってはとても好都合な商品で、仮にメリケン粉を固めたものだったとしても、見るだけでは真偽を判断できず。購入者も被害届を出せないだけに逮捕される危険性も低く、「こんなボロい商売はない」のだそうだ。

■もちろん身体への危険性も

「こっから一気に広まるので、絶対に手を出してはいけない」と語る懲役太郎だが、その理由はもちろん、詐欺業者のカモになるということだけではない。身体への危険性も理由だ。

「もっと怖いのは……」と続けると、懲役太郎は「これに混ぜものがしてあったり、違う化学合成がしてるものだったとき、体に入っても(何なのかが)わからないこと」の危険性を熱弁。

この場合、もし意識不明になって病院に搬送されても、新しい麻薬ゆえになにが含まれているのかすぐにはわからず、処置ができずに様子をみているうちに亡くなってしまうケースがあるそうだ。

■「怖い…」「クスリの真偽なんて…」

MDMAをめぐる詐欺について警鐘を鳴らしつつ、その危険性についても語った懲役太郎。幾重にも犯罪が存在しており、多くの人にとっては恐怖でしかないだろう。

彼ならではの濃厚なトークに、コメント欄では「ある意味、覚醒剤より怖いんだな……」「カラフルうどん粉錠が高額で売れて、しかも捕まらないなんて反社以外からみてもオイシイですな~。素人は何を飲まされるやらコワイコワイ…」「薬の真偽なんて考えたこともなかった」などの感想が寄せられている。

「愛のクスリ」と呼ばれることもあるMDMAだが、命を危険に晒すだけでなく、お金を騙し取られるリスクもある。自分を幸せにしてくれることはないので、手を出すのは絶対にやめよう。

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(文/しらべぇ編集部・宝田洸太

“MDMAをめぐる詐欺”の増加に警鐘 「こんなボロい商売はない」