スタンガンmarietjieopp/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

栃木県警足利署は18日までに、足利市大前町に住む無職の男(37)を傷害の疑いで逮捕した。しらべぇ取材班は、足利署などから話を聞いた。

■2歳息子に全治不詳のけが

逮捕容疑は、11月7日から同月15日ごろまでの間、自宅で同居している交際相手の息子(2)の胸に、スタンガンを押し付けるなどの暴行を加え、全治不詳のけがを負わせたもの。足利署によると15日に、児童相談所から警察に「子供を保護している」と連絡があり発覚。

男児の体には、スタンガンの痕のほか、スタンガン以外で暴行を加えたと複数の傷もあったが、命に別状はない。調べに対して、「あとで話す」などと供述し、容疑については黙秘しているという。同署は、日常的に虐待がなかったか詳しく捜査している。

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■市は「大変驚いている」

足利市を管轄する県南児童相談所は、取材に対して、「15日に初めて児相に通報があった。2歳児は、病院で検査を受けるなどして、現在は安全な状態。今後については、警察と相談して進めていきたい」と話した。

また、足利市役所の担当課は、「11日に交際相手のところに引っ越ししてきて、転入届が出された。この件は児相への通報で初めて認知した。市としては、大変驚いている」と述べた。

■5mAを超えると

今回使われたスタンガンの威力とは、どのくらいなのだろうか。護身用品の専門店KSP(福岡県)の白石店長に話を聞いた。

現在の最強は、150万ボルトで、スタンガンの威力は、電圧(V)×電流(mA)で決まるという。特に電流の値が重要で、5mA超えると、万が一の時に最悪の結果を招く恐れがあるとのこと。基本的には、安全なものだが、当て方や当てる場所によっては、深いやけどを負う可能性がある。

■異常に高い数値ではないかの確認

KSPでは全て国内産の5mA以下のみを扱っているが、中には、危険な海外製のものを輸入し販売している業者もいるとのこと。白石店長は、「スタンガンを購入する時は電流値の確認は当然だが、異常に高い数値でないかも確認が必要。

いくら正当防衛とはいえ、相手に後遺症を与えたり死亡させるわけにはいかない。犯罪などに利用されないように、販売の際には、身分証明書の確認が必要だと思う」と話した。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち

交際相手の2歳息子にスタンガン男が逮捕 5mA超えると最悪の結果を招く恐れ