ここ数年「ジェンダーレス」「LGBTs」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

自分自身が当てはまらない、また自分の周りに該当する人がいないと、どうしても当事者意識を持ちづらいかもしれませんが、いつか自分もそうした立場になるかもしれないこと、そして身近な人が実は当事者かもしれない、という可能性を考えたことがありますか?

多様性を認め合う社会を目指すためにも、私たちにはどんなことを心がけ、実行していくべきなのでしょうか。

今回は各国、各社がジェンダーレスな社会を目指して取り組んだいくつかの例をご紹介しながら、そこから私たちが学べることを考えてみたいと思います。

エアカナダは機内アナウンスの呼びかけを変更

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飛行機に乗ると、客室乗務員の方が機内アナウンスを流しますよね。

CNNによると、エアカナダではジェンダーレスな取り組みの一環として、機内アナウンスで「ladies and gentleman」と呼びかけることを廃止し、代わりに「everybody」という呼称に変更することを発表したとのこと。

日本語では元々「皆さま」という呼びかけが通常ですし、そんな些細なことを気にするのか、と思う方もいるかもしれません。

しかしladiesにもgentlemanにも属さないというマイノリティの方からすると、呼びかけひとつにも配慮があることで、自分の存在が受け入れられているという安心感を感じられるように思います。

普段何気なく使う言葉を変えることこそ、大きな力と意味を持つのです。

スウェーデンでは性に関する新たな単語も

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スウェーデンでもジェンダーニュートラルの言葉に関する面白い取り組みがありました。

WIREDによれば、2012年スウェーデンでは性別が明確に断定できない場合に使用する単語として、“hen ”という言葉が新たに辞書に登録されました。今ではメディアでも当たり前のように“hen ”が使用され、またある研究ではこの言葉の導入によって、人々の性差、また性的マイノリティに対する偏見が減少していることが分かったそう。

もちろんその他の社会的な取り組みなども功を奏していると思いますが、これもまた一つ、言葉の持つ影響力の大きさが分かる例ではないでしょうか。

FacebookやGoogle絵文字にも変化が

また、FAST COMPANYではgoogleが新たにリリースしたジェンダーレス対応絵文字の取り組みを紹介。

私はiPhoneユーザーなのですが、iPhone絵文字にもしばらく前から同性カップルや同性カップルの家族絵文字などが追加されています。

The Telegraphによると、アメリカイギリスFacebookユーザーはなんと71種類もの性別から自身が当てはまるものを選択できるようになっているとのこと。

私たちが多くの時間を費やしているスマホSNSにこうした変化があることで、潜在的な意識改革に繋がり、それが積もって社会の“当たり前”になっていくことでしょう。

まだまだある各国のジェンダーレスな取り組み

言葉やコミュニケーション以外でも、まだまだ世界ではいち早くジェンダーレスな取り組みが様々な形で広がりをみせています。

Voxによれば、フィンランドでは、デパートのワンフロアが丸ごとジェンダーニュートラル向けのファッションの取り扱いを開始したり、オランダでジェンダーニュートラル向けの方向けに初めてパスポートが発行された、といった記事をIndependentで目にしました。

TIMEでも子どもが遊ぶための人形でも、ジェンダーニュートラルなものが発売されたと報じています。

普段から私たちができること

私は元から本やテレビでこうしたテーマに関連するものを意識的に観るようにしてはいましたが、実際に何をどう行動に移せばよいか分かりませんでした。

しかし、少し前から自分でも行動に移せることはないかと考え、今はこうした記事を書く仕事柄、彼女・彼氏、妻・夫、息子・娘、などという言葉を使用することを避け、パートナー子ども、など、ニュートラルな言葉選びをするように意識するようになりました。

また、初めてお会いする方、また相手の性認識についてあまり深く知らない間柄の場合にも、性別についてはあまり決めつけで話さないということを心がけています。

知人の出産祝いの際には、性差関係なく遊べるもの、色を選んでいます。もちろんこちらが配慮だと思っていることが裏目に出てしまうこともあるかもしれませんが、それでもこれまでの固定概念の枠にとらわれず、まずは色々な選択肢や可能性、相手の受け取り方について思いを巡らせる癖づくりをすることが大切なのではないかと感じています。

今回ご紹介した例はまだまだほんの一部。日本でもどんどんジェンダーニュートラルな取り組みは広がりをみせてくるでしょう。これからますます多様な人材と協働していかなければならない私たちにとってこのテーマは欠かせないものです。

まずは普段から何気なく当たり前に使っている言葉や思い込みに意識を向けてみましょう。そうすることが違いを認め、多様性を寛容的に受け入れる第一歩となりそうです。

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Source: CNN, FAST COMPANY, The Telegraph, Vox, Independent, TIME