ビタミンF」で第124直木賞を受賞した小説家の重松清が執筆した同名小説を、主演に山田孝之を迎え映画化した『ステップ』が2020年4月3日(金)に公開されることが決定した。

【写真を見る】山田孝之、國村隼、余貴美子、広末涼子ら実力派キャスト陣が本作に集結!

本作は、30歳という若さで妻に先立たれた主人公の健一とその娘である美紀が、彼らを取り巻く人たちとの交流のなかで成長していく10年間の物語となっている。結婚3年目、30歳という若さで妻の朋子に先立たれた健一は、娘の美紀を自分の手で育てる決心をする。朋子の気配が当たり前のように漂う家で健一と美紀は、保育園から小学校卒業までの間、様々な壁にぶつかりながらも前を向いてゆっくりと家族への階段を上っていく…。

主演を務めるのは、Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」での怪演が記憶に新しい山田孝之。初のシングルファザー役に挑戦する山田は亡き妻への想いから男手ひとつで娘を育てることを決断した健一という役について、「健一を演じた1か月間は、亡くなった奥さんの存在がいつも心のなかにあって、そばに感じていたので、本当に大変な時間でした」と短い撮影期間で10年間という歳月を表現しなくてはならない難役に苦労したことをコメントしている。

さらに、山田の脇を固める実力派キャスト陣も集結。健一をまるで血の繋がった実の息子のように見守り、“本当の家族とは”ということを身をもって伝えていく義父を2020年秋公開の『MIDWAY(原題)』に出演する國村隼が演じ、夫とともに健一と美紀をやさしくサポートする義母を『AI崩壊』(2020年1月31日公開)の余貴美子が演じる。また、健一が悩みを相談する同僚役には本作で山田と初共演を果たす広末涼子が、娘の美紀が通う保育園の先生役として伊藤沙莉、亡き妻である朋子の面影があるカフェ店員役を川栄李奈が演じる。あわせて、健一の娘である美紀役はオーディションで選ばれた中野翠咲、白鳥玉季、田中里念が2歳から12歳までの3つの年代を演じるほか、岩松了、日高七海、角田晃広、片岡礼子など個性豊かなキャスト陣が揃った。

そして、本作のメガホンをとるのは『虹色デイズ』(18)などを手掛けた飯塚健監督。『荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE』(11)、テレビドラマREPLAY&DESTROY」以来、山田とは3度目のタッグを組むことに対し飯塚監督は「40代はじめての監督作品です。主演はひとりしかいないと思いました」と語るなど、山田との信頼関係が垣間見えるコメントを寄せた。

飯塚監督と実力派キャスト陣が描く、亡き妻を想い続け、不器用ながらも一歩一歩、“家族”の絆ゆっくりと紡いでいく10年間の物語に注目したい。

スタッフキャスト コメント

山田孝之(健一役)

「健一を演じた1か月間は、亡くなった奥さんの存在がいつも心のなかにあって、そばに感じていたので、本当に大変な時間でした。健一は、悩み、努力しながら生きていく、どこにでもいる普通の男です。こんなとき、奥さんがいてくれたらどうしただろうとか、もう少し辛くなかったのではないだろうかとか、だけど見守ってくれているから、ひとりじゃないと言い聞かせてみたり、でも実際ひとりだし…ということの繰り返し。そんな健一の目の前に起きる出来事を、自分なりに素直に受け止め、行動して、必死に生きていこうと思いました。そうすれば、この映画を観た人を少しでも励ましたりできるのではないかと思っています」

●飯塚健(監督)

「本屋で手にしたその日のうちに、夜通し読み続け、いくどとなく涙した。その数日後には、脚本を書き殴った。ほとんど衝動だった。が、葛藤もした。大がつくほど、重松さんのファンだったから。迂闊に映画になどするべきじゃない。いちファンのままでいた方が幸せだ。…それでも脚本を送らせていただいたのは、“どうしても映画にしたい”という気持ちが勝ったからだ。返答は驚くほど早かった。すぐに読んで下さり、まだ粗い初稿だったにも関わらず、映画化の快諾をいただいた。と、それがおよそ10年前のこと。つまり念願の企画が、多くの力添えをいただき、実現に至りました。40代はじめての監督作品です。主演はひとりしか居ないと思いました。山田孝之くんが、若くして妻を喪い、残された娘と生きてゆく父親を演じる、10年に渡る家族の物語、命の物語です。なにを話しても、返事が聞こえなくなってしまった部屋。その部屋の真んなかにある、消えない悲しみと寂しさ。乗り越えられない痛み。それでも娘は成長する。やがて部屋には会話が生まれる。生活の音が2人分になる。そうやって一歩一歩“育ってゆく”親子の姿を、ぜひ大きなスクリーンでご覧ください」

●重松清(原作者)

「パパとひとり娘、それぞれの成長物語です。長いタイムスパンのお話だけに、実写化は無理だろうと思っていました。でも、パパを演じてくださるの山田孝之さんだと聞いて、“おおっ!”とガッツポーズをつくりました。そのグッと握った拳は、クランクアップ後のいまもなお、そのままです。いや、さらに力がこもって、気がつくとVサインに変わっていたりして」(Movie Walker・文/編集部)

直木賞作家の重松清が執筆した同名小説を『虹色デイズ』の飯塚健監督が映画化