漫画村出張所」を名乗って、著作者に無断で人気漫画のデータを販売したとして、仙台簡易裁判所が、東京都日野市の20代男性に、著作権法違反で罰金50万円の略式命令を出していたことがわかった。命令は9月9日付。

男性は2018年10月から12月にかけて、著作者の許可を受けることなく、人気漫画『闇金ウシジマくん』(小学館)などのデータをフリマアプリを使って、ダウンロードさせる方法で販売していたとして、ことし8月20日宮城県警に逮捕された。

摘発に協力した中島博之弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、次のように話している。

漫画村の問題に取り組んでいる弁護士として、漫画村の名称を使った違法行為が処罰されたことは喜ばしく思います。海賊版サイトをはじめとする著作権侵害事件の抑止のためには、摘発・処罰事例を量産していくことが重要と考えます。

そして、被害者側でも証拠の保全や侵害者の身元特定をおこなうなど、円滑に刑事事件化していただくために、できる限りの協力・手続きをおこない、官民一体となって対応することが望ましいと考えます」

海賊版サイトをめぐっては、「漫画村」の運営者とされる星野路実被告人が、著作者の許可をえずに『ワンピース』『キングダム』(ともに集英社)のデータをネット上で不特定多数に公開した著作権法違反の疑いで起訴されている。

「漫画村出張所」運営の男性に罰金50万円、「闇金ウシジマくん」のデータを無断販売