アドビシステムズが2019年9月に調査を実施した、「子どもが受け取るプリントの管理に関する実態調査」によると、保育園・幼稚園から小学校にあがると、受け取るプリント資料の枚数が増え、その対応に悩んでいるとわかった。

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 保育園・幼稚園に通う子どもの保護者250名(男性125名、女性125名)と、小学校に通う子どもの保護者250名(男性125名、女性125名)の計500名に、子どもが保育園・幼稚園や小学校から日々どれくらいのプリントを受け取っているかをたずねたところ、全体としては「週1~2枚」(33.6%)がもっとも多かった。

 保育園・幼稚園では「週1~2枚」(41.2%)が最多だったが、小学校では「週3~5枚」(30.0%)がもっとも多く、さらに「週6枚以上」という回答が小学校では24.4%に達し、保育園・幼稚園(3.2%)と比較すると7倍以上となっている。

 保育園・幼稚園や小学校から配布された重要なプリントを誤って捨ててしまったり、なくしてしまったりした経験の有無をたずねた質問では、「まったくない」という回答は23.6%にとどまり、76.4%が捨てたり紛失したりしたことがあると答えた。また、保育園・幼稚園児の保護者では「頻繁にある」という回答した割合は5.6%だったのに対し、小学生の保護者では11.2%と、約2倍の開きがあった。

 子どもが保育園・幼稚園や小学校から受け取るプリントの量について、「とても多いと感じる」(14.7%)と「やや多いと感じる」(28.4%)をあわせ、43.1%の保護者が「プリントの量が多い」と感じており、特に、小学生の保護者は、保育園・幼稚園児の保護者よりも「量が多い」と感じている割合が高く、「とても多いと感じる」(20.9%)と「やや多いと感じる」(35.9%)の合計は56.8%と、半数以上にのぼった。

 学校などから受け取ったプリントをデジタル化して管理しているかをたずねた質問では、「現在デジタル化して管理している」と答えたのは22.0%で、65.5%が「デジタル管理はこれまでに一度もしたことがない」と回答した。

 現在プリントをデジタル化して管理している、または以前にデジタル化して管理したことがあると答えた人に、使用しているツールをたずねたところ、スマートフォンのカメラアプリを使っているという人が57.7%でもっとも多く、アドビシステムズが提供しているスキャンアプリ「Adobe Scan」を使用している人は21.2%だった。

 今回の調査で、回答者の5人に1人が使用していた「Adobe Scan」は、無料のスキャンアプリ。カメラでプリント文書や領収書などを撮影すると、最新のAI技術により、自動的に境界線の検出や影の除去を行い、文字を認識し、デジタルデータへ変換する。PDF形式のデータはPCでも利用でき、高い汎用性をもつ。アプリは、iPhone/iPad/iPod touchに対応するiOS版、Android版ともに提供している。

保育園・幼稚園や小学校では日々多くのプリントを配布しているがデジタル化して管理している保護者はまだ少数