日本と中国を往復する航空便が週1000便を突破し、今後さらに増加する見込みだという。この背後には日本を訪れる中国人が増加しているという事情があるわけだが、日本を訪れる中国人たちは、日本のどのような点に魅力を感じるのだろうか。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国人の大学生が日本旅行で経験したことを紹介する記事を掲載し、「秩序や衛生レベル、国民の民度の高さは、社会の調和と安定に寄与することがわかった」と伝えている。

 記事は、日本を旅行で訪れたという中国人学生の手記を紹介した。この学生は日本に到着した空港からホテルに移動するにあたって電車や地下鉄を利用したという。日本の地下鉄の駅は非常に複雑で、人も多く、中国とは大きく異なっていたと紹介しつつも、最も興味を引いたのは「駅の改札口が常に開いている」ことであったと紹介した。

 当初は改札が壊れているのかと思ったようだが、よく観察してみると両側から使用できるようになっていて、人の流れが非常にスムーズになっていたと紹介。また、無賃乗車ができてしまうのではないか心配にもなったようだが、改札に切符や交通カードをかざさずに入場しようとするとゲートが閉まる仕組みとなっているうえ、民度の高い日本ではそんなことをする人はほぼいないことを強調した。

 また、日本の地下鉄には時刻表があり、その時刻表と実際に車両が到着する時間を確認ししたところ「非常に正確であった」と驚きを示しつつ、「公共交通機関が時間に正確であることで利用客は予定通りに行動することができ、それによって社会全体の生産性も高まる」と指摘した。さらに、日本の街には非常に多くの車が走っていたが、ほぼすべてのドライバーが歩行者優先の意識を持って運転しており、道路には常に秩序があったと紹介し、日本の「秩序や衛生レベル、国民の民度の高さは、社会の調和と安定に寄与することが見て取れた」と強調した。

 中国でも経済発展を背景に人々の生活は快適なものとなっているが、社会の秩序や個人のマナー意識などに関してはさらなる向上が求められているのが現状だ。それゆえ、日本を訪れた中国人は中国と全く異なる光景が広がる日本の社会に感銘を受けるのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本を訪れてわかった「社会の調和と安定」に必要な要素=中国メディア