ウェールズ代表での試合後に掲げた国旗のメッセージが話題に

 レアル・マドリードウェールズ代表FWギャレス・ベイルは、「ウェールズ、ゴルフ、マドリード。この順番」と書かれた国旗を掲げてEURO出場権獲得を祝福したことが物議を醸している。クラブ内での立場を悪くする軽率な行動を受け、スペインメディアではレアルの今後の対応について大論争が起きている。

 ベイルはふくらはぎの負傷により、レアルでは1カ月以上欠場が続いていた。そうしたなかでもウェールズ代表に招集されると、EURO予選に出場して母国を2大会連続出場に導いていた。

 ここまでであれば大きな問題にはならなかったはずだが、物議を醸しているのは2-0で勝利した19日のハンガリー戦後のベイルの行動だ。欧州選手権出場決定の歓喜のなかで、チームメートとともに「ウェールズ、ゴルフ、マドリード。この順番」と書かれたウェールズ国旗を掲げて笑顔を見せていたのだ。

 これはレアルOBのプレドラグ・ミヤトビッチ氏が以前にウェールズ代表でのプレーや趣味のゴルフを優先させているベイルに向けた批判の言葉をバナーにしたもので、その揶揄的なメッセージを嬉しそうに掲げるベイルの振る舞いが問題視されている。

 ジダン監督にとっては新たな悩みの種となる今回の騒動。中国クラブへの移籍も取り沙汰されていたベイルの去就問題もさらに過熱しそうだ。そうしたなかで、「レアル・マドリードベイルをどうすべきか?」との見出しで特集しているのが、レアルびいきでも知られるスペイン全国紙「マルカ」だ。電子版ではベイルへの処遇に関する読者投票も行われている。その選択肢として挙がっているのは下記の6つだ。

・強制的に契約解除
・双方合意の下で契約解除
・スタンドに放置する
・1月の売却
・今シーズンいっぱいで、来夏に売却
・クラブに残留させる

最多票は「1月の売却」 それに次ぐ得票率となった選択肢は…

 契約解除など厳しい処分も挙がっているなかで、スペイン語版記事で最も表を集めているのは「1月の売却」で36%。約1ヶ月半後にオープンする移籍マーケットで放出するのが妥当という意見が多数派となっている。

 それに次ぐ24%の得票率となったのは「スタンドに放置する」。メンバーから外し、スタンド観戦させるというペナルティを与えるべきとの意見も多くなっている。以下、来夏の売却が17%、強制的な契約解除が10%、残留が7%。双方合意の下での契約解除が2%と最も少なかった。クラブに残ってプレーを続けてほしいと感じている人はごく少数という結果になった。

 マルカ紙の記者陣もベイルに関してはネガティブな意見を抱いているようで、カルロスゴンザレス氏が「私がジズー(ジダン監督)なら残りのシーズン、メンバーには招集しない」と語れば、ミゲルアンヘルガルシア氏も「この話はもう終わりだ」と切り出し、冬に売却すべきとの意見を主張していた。

 ファンやメディアからのベイルに対する風当たりはより強まった印象だが、果たしてレアルはどのような対応を見せるのだろうか。(Football ZONE web編集部)

去就が騒がれているレアル・マドリードのウェールズ代表FWギャレス・ベイル【写真:Getty Images】