「桜を見る会」招待者名簿の廃棄について、シュレッダーが空くまでに時間がかかったと内閣府が説明したことに、ネット上でも疑問が続出している。

高性能機種だけに考えられないという理由からだ。一体どんな不要資料がたまっていたのか、内閣府に取材して事情を聞いた。

「『シュレッダー待ち』なんて経験もない」との証言も

40秒で1000枚を細断――。名簿廃棄に使ったシュレッダーは、製本などを手がけるナカバヤシの製品で、こんな性能がある業務用の大型機種だ。

2019年4月13日の桜を見る会には、約1万5000人が招待された。名簿は何枚の紙を使ったのかは明らかではないが、たとえ1人1枚だとしても、名簿は約10分で細断できる計算になる。

11月20日の衆院内閣委員会では、内閣府側は、ゴールデンウィーク(GW)前から廃棄しようとしていたが、内閣府の各部局のシュレッダー使用が重なって順番待ちとなり、結果として廃棄がGW明けになったと説明した。

廃棄当日の5月9日は、共産党の宮本徹議員が衆院で資料を請求した日に当たる。それだけに、たまたま同じ日に重なったとは思えないと、ネット上でも真相究明を求める声が相次いでいる。

このシュレッダーは、1時間で10万枚ほども細断できることから、単純計算なら、1日に数十万枚をシュレッダーにかけ続けていたことになる。実際には、そこまでの量ではないとしても、順番待ちをするほどのことなのか。

11月21日夜放送のテレビ朝日系報道ステーション」では、別の省庁幹部の証言を紹介して、内閣府の説明に疑問を投げかけた。「『シュレッダー待ち』なんて経験もないし、聞いたこともない。大量の処分が重なるなんて驚きだ」とこの幹部は話したという。

シュレッダー待ちについて、内閣府の会計課は22日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。

「シュレッダーのスペックと実際の運用とは違う」

内閣府は、部局数も多く、シュレッダーを使用する職員も多いので、終日シュレッダーが使われることもしばしばあります。大規模な人事異動がある3月末や12月末は込み合いますが、それ以外も異動があったり、書き損じたものをまとめて処理したりすることもあるでしょう。使用する職員も、都合のいい日時がありますので、順番を待つことはあると思います」

高性能機種で時間がかからないのではとの指摘については、こう言う。

「数年前の導入で老朽化して性能が落ちており、まとめて処理すると紙が詰まることもあります。処理後の紙を入れる袋の交換に時間がかかったり、使い方に慣れない職員もいたりすることもありますので、シュレッダーのスペックと実際の運用とは違いますね」

11月20日の衆院内閣委員会では、招待者名簿の電子データも、紙と同じ時期に消去したと説明している。

ただ、電子データは、ハードディスクが壊れていない限り、データを復元できるともされている。報道によると、野党側は、復元したデータを国会に提出することを政府に求めた。

ニュースサイトコメント欄などでは、「招待状の印刷とかは業者に発注しているのでは?名簿はどこかに必ずある」「セキュリティとか考えると、会場となったホテルでも名簿管理してると思うんだけど」といった指摘も出ていた。

J-CASTニュース編集部 野口博之)

内閣府のと同タイプの高性能シュレッダー(ナカバヤシのサイトから)