みなさんは「超小型モビリティ」という言葉を知っていますか?

国土交通省によれば「自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動の足となる1人~2人乗り程度の車両」を意味します。

現在、横浜市では、この超小型モビリティカーシェアリングによる実証実験「チョイモビヨコハマ」が行われています。東京・世田谷の賃貸マンションの大家さんでもあるアサクラさんにその体験談を紹介してもらいましょう。

日産が開発した超小型モビリティ「日産ニューモビリティコンセプト」で横浜の街をドライブできるそうですが、はたしてどんなサービスなのでしょうか?

楽しいよ!クルマより小さい「超小型モビリティ」を体験

大家の僕が「超小型モビリティ」に興味を持ったワケ

山小屋外観

最初に、なんで大家の僕が超小型モビリティに関心を持ったのか説明しておきましょう。
東京の山間部にある山小屋をリノベーションして、今年からマンションの入居者さんに使ってもらうサービスを始めました。

山小屋周辺

でも、バスも通っていない山奥なので、いざ遊びに行っても足がないのが困ったところ。
そんなときに知ったのが超小型モビリティでした。

車体がコンパクトなら狭い山道の通行も簡単そうですし、電気で動くので自宅で充電も可能。近所の温泉やカフェを訪れるにはうってつけです。

実際、超小型モビリティは、運転能力の低下した高齢者や、子どものお迎えや買い物にクルマをちょっとだけ使いたいお父さんお母さんなど、近所への「ちょこっと乗り」に活用が期待されているんだとか。

都市部でも駐車スペースが設けやすそうですし、世田谷のマンションに置いても面白いかも。

「チョイモビヨコハマ」の利用には事前の登録が必要

「チョイモビヨコハマ」パンフレット

チョイモビヨコハマ」パンフレット

2019年現在では、まだ法整備が整っておらず超小型モビリティの実用化はほとんど進んでいません。しかし来年には普及に向けた補助金の交付も検討されており、いよいよ「超小型モビリティ元年」を迎えそうなムードです。

運転には、当然ながら免許証が必須です。事前に「チョイモビヨコハマ」のホームページで免許の登録をしておきましょう。

使用予約ができるのは乗車30分前から。横浜市内に設置された「ステーション」から空き車両のあるところを選びます。

パンフレットの案内

どこで借りるかは自由ですが、返却は出発したのと同じステーションでおこなわねばなりません。今回は、関内駅前でアクセス抜群のステーション横浜市役所」をチョイス

ニューモビリティコンセプト実物

初めて実物を見ましたが、やっぱり小さい! 当日はナビ役と撮影役を兼ねて奥さんにも同行してもらったのですが「ほんとに2人で乗れるの?」って感じたくらいです。

パンフレット記載のサイズ

パンフレットによれば、サイズは「幅1.23m×奥行2.34m×高さ1.45m」。

軽自動車とならんで

軽自動車とならぶと車体の小ささが際立ちます。

「跳ね上げ式のドア」と「シンプルな運転システム」が特徴

さて、このクルマ、どんなふうに乗るかというと、まずドアを上に引き上げ、

ドアを上げた

乗り込んだら、

乗り込んだ

もう一度、ドアをおろします。

ドアを閉めた

2人で乗ると、後ろの人は前の席に足を開いて乗ることになります。

後部座席

シートに座ってシートベルトしめたら、登録した運転免許をかざして認証。

免許をかざして起動

エンジンをかけると、画面が起動します。

ハンドル

ハンドル横のシフトボタンで「D(ドライブ)」と「R(バック)」の2つを使い分けます。

シフトボタン

ふつうの自動車とくらべてシンプルな仕組みなので慣れれば簡単。

コンパクトな車体感覚は運転が苦手な人にはうれしい

走行準備中

実は僕、クルマの運転がとても苦手。超小型とはいえ、乗り慣れた自家用車以外を運転するのは緊張します。

走行中

静かな走り出しにEV(電気自動車)が初めての僕は驚きました。

走り心地はどうかというと、意外に「ふつう」。ガタガタという振動は多少気になるものの、加速はしっかりしていてパワー不足は感じません。

特筆すべきは、やはりコンパクトな車体ならではの運転感覚でしょう。

横浜に詳しくない僕は、道をまちがって元町のショッピングストリートに入ってしまったのですが、ストレスなく運転できました。
路駐のクルマもスルッと避けられますし、ちょっと路肩で一時停車しても他のクルマの迷惑になりにくいので気がラク。
狭い道路でもサクッと切り返しできたりして、僕のように運転が苦手な人にとってはすごくありがたいです。

割引を活用すれば、1日たった750円で乗り放題も

チョイモビヨコハマ」では、市内各所に無料の「一時駐車スペース」が設けられており、有料駐車場を使わずに観光を楽しむことができます。
たとえば、「JICA横浜 海外移住資料館」に一時停車し、

JICA横浜駐車場

レンガ倉庫でショッピングしたり、

赤レンガ倉庫

山下公園駐車場」に一時停車し、

山下公園駐車場

中華街で食事したりと、

中華街

気軽にいろんな場所を訪れることができます。

中にはお店が協賛している「一時駐車スペース」もあります(こちらはお店の利用が必須)。立ち寄ったのは、レトロなたたずまいがステキな「喫茶エレーナ」。

喫茶エレーナ

山手の丘の上とあって、2人乗りで坂道を登れるかちょっと不安でしたが、全然問題なく到着しました。

マロンパフェとミートローフサンド

窓から横浜の景色が臨める店内で、マロンパフェとミートローフサンドを堪能しました。

横浜市役所前にて返却

最後は出発したステーションに帰還してレンタル終了です。

気になるレンタル料金は通常「15分250円」。最大料金は3,000円に設定されているので1日乗っても安心です。しかも、割引サービスを活用すれば、かなりリーズナブルな料金に。

僕の場合、キャンペーン価格で最大料金1,500円ステーションを選び、初めての利用ということで半額割引が適用されたので、朝から夕方まで乗ってなんとたったの750円(!)でした。

利用料金

クルマで横浜観光してこの価格は激安です。

楽しいクルマだけれど、気になる点もいろいろ

ニューモビリティコンセプト

「日産ニューモビリティコンセプト」、すっかり気に入ってしまいました。坂道も心配ないし山道でのすれちがいも楽チンで、すぐにでも山小屋に導入してしたいくらい。

残念なのは、まだ一般販売されておらず、価格や燃費の詳細が不透明なこと。それに、ふつうのクルマとくらべると、いろいろと気になる点もあります。

超小型ゆえ乗車スペースが狭いのは当然としても、後部座席は輪をかけた狭さ。2人乗りだと大きな荷物は難しいです。

後部座席

また、窓がオープンなので騒音や排気ガスは気になりますし、外の天候にも左右されます。真夏の暑さや真冬の寒さはもちろん、雨の日は多少の雨粒が体にかかることは覚悟しなければなりません。

ニューモビリティコンセプト

まだまだ発展途上の超小型モビリティですから、これからもどんどん便利に進化していくにちがいありません。

来年は超小型モビリティから目が離せない1年になりそうです。

 

【参考】
※ 国土交通省超小型モビリティについて
※ チョイモビヨコハマ

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