2011年スタートし、切れ味鋭い4コマで多くの読者を虜にしてきた『アラサーちゃん』が、ついに完結。『アラサーちゃん 無修正7』(最終巻)が発売された。

 単純化された線ながら、キャラごとに異なる手の描写など、こだわりが詰まったポップな線も魅力の『アラサーちゃん』。そこで、ファッションブランドの広告から装画まで、多岐にわたって活躍中のイラストレーター・小岐須雅之氏に著者が描く絵について聞いてみた。

◆小岐須雅之が語る『アラサーちゃん』の魅力

「実は峰は文化服装学院の後輩なんです。といってもひと回り以上下ですけど。デザイン画とか、本気で描くとスゲーうまいんですよね。この絵は連載のことを考えて単純化したんだと思いますが、お尻とか、おっぱいとか妙に生々しい。それに尽きると思います。

アラサーちゃん』が世に出る前、『今度、こういう4コマを描こうと思っていて』と見せてもらったことがあるんです。そこから考えると、この8年の間にさらにうまくなりましたよね。

 しかも、自身のサイトで発表して、(メディアファクトリーから)単行本が出て、週刊連載を始めるまでがめちゃくちゃ短かかった。大躍進ですよね。一度、リブロで売り上げが1位になっているのを見て、すげーなと思って写真を撮りましたもん」

 ありそうでない絵と鋭い観察眼にもハッとさせられると小岐須氏。

「後ろにも目がついてるんじゃないかってぐらいの観察力ですよね。それがイヤな感じじゃなくて、そっか、そういう見方もあるのかと気づかせてくれるというか、優しい偏見というか。

 結構辛辣なことが描かれている回もあるじゃないですか。それでも世間に広く受け入れられているってことは、みんなが何となく思っていたことを言語化したのはもちろん、絵のかわいさも大きいと思います。

 もっとリアルに描いていたら、1巻ぐらいで終わってたんじゃないですかね(笑)。だからこの感じで、老後は新聞に4コマを描いてほしいなあ。リバイバルみたいな感じで。『週刊よりしんどい新聞? 余計なこと言いやがって!』と思われるかもしれないですけど(笑)

【小岐須雅之】
’72年、東京都生まれ。出版社勤務を経て’96年に渡米。’98年帰国以降、イラストレーターとして活躍。画集に『PHENOMENON-フェノメノン-』(飛鳥新社)他

<取材・文/山脇麻生>

―[マンガアラサーちゃん』の8年史]―


『アラサーちゃん 無修正』より