駅窓口に落とし物を届けたところ、駅係員からもらったと話題の「ありがとう」カード。小田急電鉄東京メトロによると、利用客に感謝の気持ちを伝えるときに配るとのことです。カードのデザインを社員が担当したものもあるといいます。

忘れ物の届け出に限らない「ありがとう」

「落とし物を届けたら、駅員さんからもらった」

このようなツイートをきっかけに話題となっているカードがあります。いったいどのようなカードなのか、小田急電鉄東京メトロに聞きました。

――そもそもどのようなカードなのでしょうか?

お客様が、駅などで見つけたお忘れ物を窓口まで届けてくださったとき、感謝の気持ちを込めてお渡ししているものです。カードの名称は「39(サンキュー)カード」です。(小田急電鉄広報部)

カードは「お届けお礼カード」といいます。お客様がお忘れ物を届けてくださったときや急病の方を救護してくださったとき、施設の不具合を報告してくださったときなど、お礼をしたいときにお渡ししております。(東京メトロ広報部)

――いつごろから始めた取り組みなのでしょうか?

2016年3月から開始しました。カードは現在2種類あり、ひとつは会社としてデザインしたもの、もうひとつは社員がデザインしたものです。社員がデザインしたカードは2019年11月から配布しています。(小田急電鉄広報部)

2018年4月1日から開始しました。すべての駅の係員が携帯しております。(東京メトロ広報部)

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どちらの鉄道会社も、駅において利用客に感謝の気持ちを伝えたい場合に渡しているとのことです。

東京メトロのカードは英語表記も

小田急電鉄が11月から配布を開始したカードのオモテ面は、駅名標を模したデザインです。“駅番号”のOERは「Odakyu Electric Railway Co.」の略、39はサンキューとのこと。もう一方の従来デザインのカードは中央にハートマークがあしらわれ、そのなかに「odakyu」と書かれています。

カードのウラ面はどちらも、文言を除きほぼ同じ作りになっています。対応した駅係員が所属する管区にチェックを入れ、自分のハンコを押すものです。なお11月から配布しているカードには、「お忘れ物をお届けいただきましたこと……」と書かれていますが、たとえば急病人を救護した場合などにも渡しているといいます。また、2種類どちらのカードを渡すかは、特に決まりはないそうです。

東京メトロが配布しているカードも、社員がデザインしたもの。オモテ面には、運行する9路線のラインカラーのドットが描かれ、その上に「Thank you!」とデザインされています。ウラ面は、「私が責任を持って対応させて頂きます。」の文言とともに、対応した駅係員の押印欄があります。なお、近年増加している外国からの利用客にもわかりやすくするため、英語もあわせて表記しているとのことです。

小田急電鉄が配布している「39(サンキュー)カード」。オモテ面の絵柄は社員がデザインしたという(画像:小田急電鉄)。