神木隆之介の主演映画「屍人荘の殺人」が、12月13日(金)の公開を前に「クイズ王」試写会を実施。

【写真を見る】主演・神木隆之介から届いた挑戦状VTRに会場がざわつく

有名クイズ番組の優勝経験者や、東大、京大、一橋大など、超高学歴クイズ研究会のメンバーやOBたちといった、“クイズ王”の名にふさわしい総勢30人が集結し、試写会後は「屍人荘の殺人」原作者・今村昌弘とのトークイベントが行われた。

■ 今村とクイズ王のトーク中、神木からの挑戦状が!

トークイベントの冒頭、デビュー作でミステリー賞4冠を受賞した今村が、どのような経緯でミステリー作家になったのかという話に。

今村自身、前職の放射線技師の仕事をしながら、小説家になるべく小説をしたためつつ働いていたことを明かし、「仕事は簡単に辞めない方がいい」という言葉に、会場からは「なるほど」という声が上がる。

続いて「どのように作品の中のトリックや、謎を考えているか?」について、「最終的には、自分で苦しんでひねり出すんですが、画用紙にいろいろと書き出して、あれでもない、これでもないと考えたりします。その中で、名作を読んで『こういうのをやってみたいな』と、影響を受けるところもあります」と回答。

そして、「自分の作りたいものを、はっきりと認識するのが大切です。今回も『“密室”がやりたい。でも、やりつくされている。どうしよう?』というところからスタートしました」と話し、普段さまざまな謎を解いているクイズ王たちは、謎の作り手である今村ならではの話に聞き入っていた。

また、「以前、僕の『屍人荘の殺人』のサイン会に来てくださった方の中で、クイズをしている方がいらっしゃり、その方が『大会に出場した時のウイニングアンサーが、先生の作品だった!』と言ってくださったんです! どうやら、冒頭の文章でどの作品かを当てるという問題だったみたいなのですが、『カレーうどん』の『カレーう』で当ててくださったみたいで。

僕でも分からないぞと思い、本当にクイズ王ってすごいなと。発売されたばかりの僕の作品まで知ってらしゃるのかと」というクイズ王のエピソードに、会場からは驚きの声が上がる。

さらに、自身も大ファンである「QuizKnock」所属・高松慶が会場にいるのを知ると、「“密室”か“アリバイもの”のクイズを作ってほしい!」とリクエストをする場面も。

タイムショック21」(2000-2002年、テレビ朝日系)、「パネルクイズ アタック25」(毎週日曜昼1:25-1:55、テレビ朝日系)優勝経験者で、現在はアプリゲームやクイズのイベントの開催に携わる石野将樹は、すでに原作を読んでいるとのこと。

石野が「トレンドのものが取り入れられていて、テンポも良く、読みやすかったです。映画だとコミカルな要素が足されていて、すごくお正月映画らしくていいなと思いました! すごく面白かったです」と感想を伝えるなど、和やかなトークが繰り広げられていく。

ここで、会場には駆け付けられなかった神木から、サプライズでクイズの挑戦状VTRが届く。

本作で、自称“ホームズ”明智恭介(中村倫也)とコンビを組む主人公の“ワトソン”葉村譲を演じることから、「アーサーコナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』シリーズで、シャーロックとホームズが初めて出会う場所はどこでしょうか?」と問い掛ける。

この難問に対して、クイズが全て読み上げられる前に「聖バーソロミュー病院!」とすぐに回答し、そのディテールまで答えるなど、クイズ王たちの知識の広さと深さに驚かされる今村。正解者には、神木と今村のサイン入りプレスシートが授与された。

トークイベントの最後には、今村が「映画『屍人荘の殺人』を純粋に楽しんでほしいです。そこを入り口に、小説も楽しんでもらえたらなと思っていますし、小説で楽しんでもらえるようにするのが小説家としての自分の役割だと思っています」とコメント。

今村とクイズ王たちの集合写真も撮影され、大盛況のうちにイベントは幕を閉じた。

クイズ王たちが試写会の感想を語る

試写後、クイズ王たちにアンケートを実施。「この映画を見て、驚きましたか?」という質問に対し、約90%のクイズ王たちが「驚いた!」と答えるなど、日本最高峰の“謎の解き手”たちをも驚がくさせていた。

・大美賀祐貴(20代、男性/「アタック25」優勝)「物々しいタイトルに反して演出がコミカルで、いい意味で裏切られた! ミステリーになじみみがない人にこそ見てほしい! このタイトルでこの展開は読めない!」

・中村栄斗(20代、男性/「全国高等学校クイズ選手権」[日本テレビ系]優勝、「最強の頭脳 日本一決定戦! 頭脳王」[日本テレビ系]準優勝)「葉村くん、明智さん、比留子の三角関係(?)が絶妙に表現されていて、すごくいいと思いました。

トリックの肝になる部分がワンカット・ワンシーンに過不足なく仕込んであって、原作を想起させて良かったと思いました。原作既読者も視聴直前に読み返してくると、より一層楽しめると思いました」

・高松慶(20代、男性/「QuizKnock」所属)「コミカルかつ本格! ドキドキと笑いの繰り返しが楽しい。密室 or アリバイでの動画企画、頑張ってみます! 超楽しかったです。久々に原作を読み返したくなりました」

・石野将樹(30代、男性/「タイムショック21」「アタック25」優勝)「紫湛荘の中の作りは原作通りという感じで、ミステリーの舞台としてとてもよく出来ていると感じました。

映画は、原作よりもコミカルなシーンが多く、それでいて原作の魅力は損なわれておらず、とても面白かったです。キャストやトレーラーを見てきた人たちは、映画館で予想を裏切られること間違いなしですね!」

・渡辺匠(40代、男性/「THE クイズ神」(TBS系)優勝)「ネタバレになるので詳しくは言えないけれど、原作を読んでいても読んでいなくても、絶対楽しめるよ」

・池田宜史(40代、男性/「アタック25」年間チャンピオン)「キャスティング完璧です! 映像化との相性がとても良い、最高のミステリーでした! 山田杏奈さん、超かわいい!」

■ 映画「屍人荘の殺人」ストーリー

神紅大学のミステリー愛好会に所属する葉村譲(神木隆之介)と明智恭介(中村倫也)は、学内の事件を推理する自称・ホームズとワトソン

しかし、葉村はミステリー小説オタクなのに全く推理が当たらない万年助手。事件の匂いを嗅ぎつけては首を突っ込む、会長の明智に振り回される日々を送っていた。

そんなある日、2人の前に剣崎比留子(浜辺美波)という謎の美人女子大学生探偵が現れ、ロックフェス研究会の合宿への参加を持ち掛ける。

部員宛てに謎の脅迫状が届いたこと、去年の参加者の中に行方知れずの女子部員がいることを伝え、葉村と明智の興味を引く。

3人が向かった先は、山奥に佇むペンション・紫湛荘(しじんそう)。そこに次々と現れるクセモノだらけの宿泊者。しかし、葉村たちは想像を絶する異常事態に巻き込まれ、立て篭りを余儀なくされる。

一夜が明け、1人の惨殺死体が発見される。それは死因もトリックも、全てが前代未聞の連続殺人の幕開けだった。(ザテレビジョン

映画「屍人荘の殺人」の「クイズ王」試写会で、原作者・今村昌弘とクイズ王たちのトークイベントが行われた