日本弁護士連合会(日弁連)は11月27日、出入国在留管理庁長官および大村入国管理センター所長に対して、退去強制令書による収容者の収容期間は原則として6カ月を限度とすることなどを内容とする勧告をしたことを明らかにした。勧告書は11月25日付。

2017年、大村入国管理センターの収容者らが申立人となり、自由権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)の趣旨に反する長期収容の是正・改善を求めて人権救済申立てをしていた。

収容期間が4年を超えている人も

辻慎也弁護士(日弁連・人権擁護委員会特別委嘱委員)らによると、申立人らは、全員6カ月をはるかに超過して収容されており、なかには収容期間が4年を超えている人もいるという。

日弁連の担当者が申立人と面談し、現状について聴取したところ、「この状態がいつまで続くのか終わりが見えない」「強制送還にするのか、(施設から)出すのかどちらかにしてほしい」などの声があったという。

法律に収容期間の制限がなく、仮放免の運用も厳格

入管法(出入国管理及び難民認定法)は、退去強制令書の執行として、対象者を直ちに送還できないときは、送還が可能になるまで収容できるとし、その収容期間に制限を設けていない。年単位にわたる長期収容が可能なのはこのためだ。

収容中の身体拘束を解く手段として、本国への送還のほか、放免または仮放免の許可を得る方法がある。

放免については、運用実績がほとんどなく、運用基準の存在すら明らかにされていない現状にあるという。

また、仮放免については、運用実績が一定数あるものの、運用基準の一つである「仮放免運用方針」(2018年2月)には、「仮放免を許可することが適当とは認められない者は、 原則、 送還が可能となるまで収容を継続し送還に努める」と記載されており、厳格な運用が図られている。

収容期間は原則として6カ月を限度とすべき

日弁連は、送還のために必要な期間を超えた長期収容は、憲法や自由権規約で保障された身体の自由を不当に侵害するものであると批判している。

退去強制令書による収容は送還のためであり、送還の準備期間として、6カ月程度あれば基本的には十分なはずであるから、他国の状況も踏まえ、収容期間は原則として6カ月を限度とすべきとしている。

このほか、勧告書では、「仮放免運用方針における無期限収容の方針の撤回」「放免・仮放免の運用基準・方針の全部公開」「仮放免許可申請が不許可な場合における具体的な理由を記載した書面の交付」などを求めた。

丸山明子弁護士(日弁連・人権擁護委員会特別委嘱委員)は、「今回の勧告で終わりというわけではない。この問題については引き続き取り組んでいきたい」と語った。

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