クリスマスの定番ソングとして親しまれているマライア・キャリーの『恋人たちのクリスマスAll I Want for Christmas Is You)』。マライアの代表曲だが、このほど行われた調査で同曲が「英国人をイラつかせるクリスマスソング」のナンバーワンに選ばれたことが分かった。

心が躍り出す軽快なメロディーとキャッチーな歌詞で、クリスマスソングの定番として不動の位置を確立した『恋人たちのクリスマス』。同曲が『All I Want For Christmas Is You』のタイトルで米国でリリースされたのは、1994年11月のことだった。以来世界中で愛され続けて多くのアーティスト達によってカバーされており、マライア・キャリーの代表曲でもある。

25周年を迎えた今年11月には、『メリークリスマス デラックス・アニバーサリー・エディション』をリリースしたマライア。前アルバムに収録されている全ての楽曲と、未公開リミックスバージョンなどを含む2枚組のアルバムには合計29曲のクリスマスソングが収められており、今年リリースされたクリスマス・アルバムのなかでも、概ね高い評価を得ている。

しかし定番中の定番『恋人たちのクリスマス』は、どうやら英国人の間ではウケが悪いようだ。このほど中国の通信機器メーカー「HUAWEIファーウェイ)」が英国民を対象に「最もイラつくクリスマスソング」を調査したところ、なんと同曲が堂々の1位にランクインしてしまったのだ。四半世紀にわたり、毎年ホリデーシーズンになると同曲がヘビロテしているだけに人々がかなり食傷気味になっているというのが一番の理由であると思われ、他にもワム!の『ラスト・クリスマス』ジャクソン5の『サンタが街にやってくる』、アーサー・キットの『サンタベイビー』などクラシックな名曲がランクインしている。

ちなみにマライアはかつて、インタビューのなかで同曲を制作した背景についてこう語っていた。

「クリスマスは昔から私の大好きなホリデーだった。だけど家庭は決して裕福ではなかったし、他の子供達みたいなクリスマスは過ごせなかったの。」

「パーフェクトなクリスマスに憧れたけど、家庭が崩壊してたから、いろんな理由が重なってそれは叶わないことの方が多かった。だからこの曲を書いた時は、自分が思い描く“完璧なクリスマス”への憧れを残さず詰め込んだのよ。」

そんな幼少時代からの思いを綴った『恋人たちのクリスマス』は現在、世界歴代シングル売上ランキングで12位にランクインしているほか、彼女が同曲で稼いだロイヤリティーは6500万ドル(約71億円)超とも言われている。

この時期はマライアにとっていわば一番の稼ぎ時だが、米国がホリデーシーズンに突入した先週には早くも480万回のストリーミング回数を記録し、幸先のいいスタートを切っている。たとえ英国人に「イラつかせるクリスマスソング」と敬遠されようが、そんなニュースは“クリスマスの女王”にとって痛くもかゆくもないことだろう。
(TechinsightJapan編集部 c.emma

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