「特別展 天空ノ鉄道物語」が開幕。海抜250mの「天空駅」を舞台に、寝台列車やSL、時刻表、駅弁など、鉄道とその文化にまつわるものを多数展示。オープニングセレモニーには「中川家」の礼二さんと松井玲奈さんが挨拶しました。

静電アンテナに感激する松井玲奈さん

鉄道の大展覧会「特別展 天空ノ鉄道物語」が始まります。2019年12月3日(火)の開幕を控え2日(月)、会場となる東京「六本木ヒルズ」(東京都港区)の森タワー52階「森アーツセンターギャラリー&スカイギャラリー」でオープニングセレモニーが行われました。

JR7社をはじめ、東京メトロ小田急電鉄といった鉄道会社のほか、交通新聞社、JTBパブリッシング、タカラトミーなども全面協力。海抜250mの「天空駅」を舞台に、寝台列車やSL、制服、時刻表、駅弁など、鉄道とその文化にまつわるものを多岐にわたって紹介しています。

オープニングセレモニーでは、鉄道ファンとして知られるお笑いコンビ「中川家」の礼二さんと、新幹線が好きだという女優の松井玲奈さんが挨拶しました。

礼二さんは鉄道員の制服を着て登場し、かつての有人改札で、駅係員がきっぷを切る様子を披露。さらに自らの子どもたちを引き合いに出し、「10歳の長女は鉄道から遠ざかっていますが、2か月の長男には英才教育し、鉄道ファンに育てないと」と話しました。松井さんは「ここには新幹線アンテナ(編集部注:架線に流れる電圧を検知するための静電アンテナ)が目の高さに展示されていて感激しました。博物館などでは、屋根の上にあるアンテナはなかなか見えないので」と話しました。

全国のヘッドマークが大集合

展示品のなかには、段ボール製の巨大な蒸気機関車(SL)があります。英国から輸入され、明治時代に国内で初めて運行されたSL「一号蒸気機関車」を再現したものです。原寸大で、全長は約7m、幅は約2m、高さは約3.5m。幼少期から大の鉄道ファンで、鉄道模型製作を続けてきたというアーティストの島 英雄さんの作品です。

特急列車などの先頭に掲出されるヘッドマークも一堂に会しました。かつて東京~九州間を結んだ寝台特急さくら」「はやぶさ」「富士」や、旅客とその自家用車を同時に運ぶ列車「カートレイン」なども展示されています。また、国鉄からJRへの変遷をテーマにしたブースには、「こんにちはJR」と書かれたJR各社分のヘッドマークも。さらに、ラストラン時や震災時に掲出された、「さようなら〇〇系」「がんばろう」などのメッセージが入ったヘッドマークも展示されています。

そのほかのおもな展示は次の通りです。

・画面にタッチするとイメージが飛び出す「鉄道車両ドアインスタレーション」。
バックナンバー時刻表をすべて陳列した「時刻表インスタレーション」。
寝台特急トワイライトエクスプレス」の車内原寸大完全再現。
・JR7社と各新幹線の「制服コレクション」。
・鉄道関連標識。
・運転シミュレーター。

会場と同じ52階にある既設のカフェ「Cafe THE SUN」は「天空駅カフェ」として特別仕様になっています。開業したばかりである相鉄・JR直通線の相鉄12000系電車をイメージした「雪化粧列車のチーズケーキ ~相鉄・JR相互直通記念12000系コラボデザート~」1200円(税込)や、列車のヘッドマークをデザインしたカフェラテ(各850円〈税込〉、セット割引あり)、オリジナルの「天空駅そば」などが楽しめます。

「特別展 天空ノ鉄道物語」は2020年3月22日(日)まで。開館時間は10時から20時(火曜は17時)までで、会期中は無休です。チケットは、当日券が一般2500円、高校生・大学生1500円、4歳から中学生1000円です。

「特別展 天空ノ鉄道物語」で展示されている0系新幹線のノーズ部分(2019年12月2日、大藤碩哉撮影)。