ネットの出前サイトを利用する人が増えています。飲食店が自前で配達を行うサイトと外部の業者に配達を代行させるサイトがあり、スマホで手軽に注文できることや、料理が届く目安の時間をリアルタイムで確認できることなどが好評で、需要はさらに増えそうです。一方、ネット上では「配達時間を過ぎても料理が届かなかった」「長時間待たされた後、注文をキャンセルされた」などの声も上がっています。

 トラブルの状況について、国民生活センターと出前サイトの運営会社に聞きました。

11月末時点で50件の相談

 まず、国民生活センターの担当者に聞きました。

Q.ネットの出前サービスに関して、何件くらい相談があるのでしょうか。

担当者「全国の消費生活センターに寄せられた相談は2016年度31件、17年度50件、18年度59件と年々増加しています。本年度は11月末時点で50件に達しており、まだ増えると思われます。主に『配達時間が守られない』『注文がキャンセルされた』といった内容です」

Q.相談の具体的な内容は。

担当者「昨年12月に出前サービスデザートを注文した女性は、配達予定時間を過ぎても商品が届かなかったそうです。夜遅くになっても届かないため、店に問い合わせたところ、店側のミスで注文がキャンセルされていたことが分かりました。

また、今年7月にハンバーガーを注文した男性は、当初『30分以内に配達する』とサイトで通知を受けていたものの、約束の時間になっても料理が届きませんでした。ネットで確認すると『(配達までに)1時間以上』などと、配達予定時間が先延ばしにされていました。その後も届かなかったため、店側に問い合わせたところ、『配達員が確保できず、いつ届けることができるか分からない』と伝えられました。

男性は注文のキャンセルを申し出ましたがキャンセル料を請求され、抗議しても『支払わなければならないものだ』と言われ、納得のいく説明が得られなかったそうです」

Q.こうした事例の場合、相談者にどのようなアドバイスをするのでしょうか。

担当者「まずは、サービスの利用規約を確認するようアドバイスしています。サービスを利用したということは、利用規約に同意したという扱いになるからです。ただ、利用規約の内容によっては法律上問題となるケースもあります」

 出前サイトの側の話も聞きました。

「楽天デリバリー」を運営する楽天(東京都世田谷区)の広報担当者は「原則としてお客さまの許諾なく注文をキャンセルすることはありません。臨時休店など店側の原因で配達できなくなった場合、当社がお客さまに電話やメールでおわびと状況説明をし、キャンセル処理をすることもあります」と回答。

「出前館」を運営する出前館(同千代田区)の広報担当者は「当社が運営するカスタマーセンターで出店店舗が受注確認したかどうかリアルタイムチェックしているため、基本的に無断キャンセルは発生しません。それでもキャンセルが発生した場合は、状況を確認した上で、必要に応じてユーザーに返金しています」と説明しています。

 利用者と店でトラブルがあった場合については、楽天は「お客さまや出店店舗から相談があった場合は、楽天がサポートさせていただく場合もございます」、出前館は「お客さまが店舗に連絡しても応答がない場合や、店舗が対応してくれないといった理由で問題が解決しない場合、カスタマーセンターから店舗へ連絡し、事実確認させるなど解決を促しています。大幅な配達遅延やユーザーからのクレームが発生した店には改善指導し、改善が見られない場合は退店させるケースもあります」としています。

オトナンサー編集部

出前サイトが増えるにつれて相談件数も増加(写真はイメージ)