夏と冬で冷蔵庫の温度設定を変えるだけでも節電になるって聞いたことはありませんか?また野菜室とチルドルームでは、適正温度も違うようです。冷蔵庫の適正温度の平均基準を知って、こまめに温度調整をするのが節電のポイントです!

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■冷蔵庫内の適正温度ってそれぞれ何度なの?

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大変身近な家電のひとつである冷蔵庫。しかし、庫内がどのくらいの温度なのか、適正温度は何度なのか、を知らない人は多いようです。
・冷蔵庫内の温度はJIS規格で定められている
日本産業規格、通称JIS(ジス)規格とは、日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のこと。JISマークがついた製品は、国が認める基準を満たした安全な製品であることを表しています。
家庭用の電気冷蔵庫についても、適正温度がJIS規格で定められているんです。



・冷蔵室の適正温度は2℃~5℃

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冷蔵室の適正温度は、2℃~5℃。意外と低い温度で保たれているんです。吹き出し口の近くが特に冷たくなるので、冷やし過ぎたくないものは吹き出し口から離れた場所に置くと◎



・冷凍室の適正温度は-20℃~-18℃

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-20℃~-18℃が冷凍庫の適正温度。実は、凍った食品そのものが周りを冷やすので、物をたくさん詰めた方が効率よく冷えるんだそう。
チルドルームは0℃が適正温度
冷蔵庫内に設けられているチルドルーム(チルド室)は、通常の冷蔵室よりも少し温度が低い約0℃が適正です。凍結寸前の温度で食材を保存できるチルドルームは、肉や魚などの生鮮食品を保存するのに向いています。



・野菜室の適正温度は3℃~7℃

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野菜室の適正温度は、3℃~7℃と冷蔵庫の中では最も高い温度になっています。なぜなら、野菜は乾燥しやすく、低温障害を起こしやすいから。また温度だけでなく湿度も高めに設定されています。



・製氷室の適正温度は冷凍庫と同じ-20℃~-18℃

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製氷室の適正温度は-20℃~-18℃。最近の冷蔵庫は、自動で作った氷を保存する独立した製氷室があるものが主流です。
・各社の公式ホームページの情報も参考に!
主要家電メーカーの公式ホームページでは、各社が販売する冷蔵庫内の温度を公開しています。この機会に自宅の冷蔵庫の設定温度を確認してみましょう。各サイトの冷蔵庫の温度に関するページの場所は以下のとおり。

シャープ:サポート・お問い合わせ>冷蔵庫>Q&A情報
〇東芝:生活家電>冷蔵庫>上手に選んで正しく使いましょう
〇日立:お客様サポート>冷蔵庫>よくあるご質問>冷蔵庫の庫内の温度はどのくらいですか?
三菱電機:個人のお客様>三菱冷蔵庫>機能情報
パナソニック:冷蔵庫/ワインセラー>よくあるご質問一覧


■冷蔵庫内の温度を知るにはどうしたらいいの?

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冷蔵庫内の適正温度がわかっても、「冷蔵庫内の温度の測り方は?」と疑問がわいてくる人も多いのではないでしょうか。冷蔵庫内の温度を手軽に計るには、冷蔵庫専用の温度計を使用するのがおすすめ!通販でも購入することができますよ。
もし冷蔵庫専用の温度計がなければ、普通の温度計でも以下の方法で庫内の温度を測ることが可能です。水に濡れても大丈夫な温度計を使用しましょう。

【計り方】
1.約100mlの水を入れたコップを冷蔵庫中段のトレイ中央に置く
2.コップ内の水に温度計を浸す
3.3時間後の温度を計測する


■冷蔵庫内の温度はどこで設定・調節するの?

出典:@ btf_blさん

「そもそも、温度設定の調節はどこでするの?」と首をかしげる人もいるのでは?実はほとんどの冷蔵庫には、冷蔵庫内の温度を設定するための機能がついています。
温度調節パネルは、冷蔵庫内手前の左右どちらかの面に設置されていることが多いようです。機種によっては、つまみを回して温度調節するもの、センサーが自動的に温度調節をしてくれるもの、冷蔵庫の扉についたタッチパネルで冷蔵庫を開けずに温度管理ができるものなどもあります。


■冷蔵庫内の温度設定って季節ごとに変えた方がいい?

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冷蔵庫内の温度は、意外と外気の温度の影響を受けるもの。外気の温度が高い夏は、冷蔵庫内の温度も上がりがちですし、外気の温度が低い冬は冷蔵庫内の温度も下がりがちなんだそう。
そのため電気代を節電しながら冷蔵庫を使いたいなら、季節ごとに冷蔵庫内の温度設定を変えるのがおすすめ。夏は"強"、冬は"弱"に変更するだけでも節電効果があるようです。


■冷蔵庫内の温度を保つための工夫や便利グッズ紹介
冷蔵庫内の温度をなるべくキープして節約したい!そんなときにおすすめのテクニックやお役立ちグッズをご紹介します。




・工夫1:冷蔵庫の開け閉めは最低限に!

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冷蔵庫を開けると外気が入り、庫内の温度が上がってしまいます。上がった温度を下げるために電力を使うので、基本的に冷蔵庫の開け閉めはしすぎないことが大切!
開けるときは、必要なものをパッと取ってすぐ閉めるよう心掛けましょう。扉を開けた状態で「今晩、何を作ろうかな?」と悩んでいるうちに庫内の温度が10℃近くまで上がってしまった!なんてこともあるので要注意です。
・工夫2:冷蔵庫内はすっきりと!ものを詰めすぎない
冷蔵庫内がものでパンパンだと、冷気が回りにくくなり冷却効果も薄れしまうもの。容量の7割を目安に冷蔵庫内はすっきりと使いましょう。



・工夫3:冷蔵庫の周りに隙間を作る

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冷蔵庫を壁ギリギリに設置していると、冷蔵庫自体の放熱効果が薄れてしまい、無駄な電気代がかかってしまうようです。
そのため冷蔵庫の周りに適度な隙間を空けて、冷蔵庫本体が発する熱を効率よく逃がしてあげるのがおすすめです。目安は、左右2cm以上・背面10cm以上・上部10cm以上。ちなみに冷蔵庫の上にものを置くことも放熱を妨げるのでNG!
・工夫4:冷蔵庫の扉にものを貼らない
冷蔵庫の扉って磁石がくっつくため、スーパーのチラシやクーポン、子どもが通う園や学校からの案内などを貼りがちですよね。しかし、冷蔵庫の扉にものを貼ることも放熱を妨げる原因になるようです。
そのため冷蔵庫の扉には何も貼らないのがおすすめ!見た目もすっきりキレイになりますよ。
・工夫5:冷気の吹き出し口をふさがない
機種によって場所は違いますが、冷蔵庫内には冷気の吹き出し口があります。その吹き出し口のすぐそばに食材を置いて冷気をふさいでしまうと、庫内の温度が下がらない原因に。すると、余計な電気代がかかってしまいます。また吹き出し口の側に置いた食材を必要以上に冷やしてしまうことも…。
そのため、冷気の吹き出し口付近は避けてものを置くのがおすすめです。



・工夫6:冷蔵庫内の温度を保つアイデア商品を利用する

出典:@ btf_blさん

冷蔵庫内の温度を適正に保つには、扉を開けた際に庫内の冷気が外へ流れ出すのを防ぐ冷蔵庫カーテンの利用がおすすめ。通販や100均でも手軽に購入することができます。
ただし開口部全体をカバーできるサイズを使わないと、冷蔵庫の冷気が逃げてしまいます。購入時には、冷蔵庫のサイズに合うカーテンかどうかもチェックしてくださいね。


■実例紹介☆冷蔵庫内の温度を上手にキープ!

出典:@ btf_blさん

@btf_blさんが使用しているのは、『DAISOダイソー)』で販売されている「冷蔵庫用 クールキープカーテン」です。2枚入りで、価格は100円(税抜)。サイズは横約60×縦約50cmです。



出典:@ btf_blさん

まずは、自宅の冷蔵庫のサイズに合わせてカーテンをハサミでカット。次に、庫内の汚れや水分を乾いた布でふき取ります。そしてカーテン上部についている粘着テープのはくりフィルムを剥がし、庫内に貼りつけるだけで設置完了。とっても簡単ですね!
涼しげな雪の結晶のイラストも@btf_blさんのお気に入りポイントだそうです。


■冷蔵庫の温度設定をチェックして節電しよう!
節電を意識しながら冷蔵庫を使うなら、冷蔵庫内を適切な温度にキープするのがポイント。定期的に冷蔵庫内の温度を測って、適切な温度になるように温度調節をしてみましょう。今回紹介した温度をキープする工夫や冷蔵庫カーテンなども試してみてくださいね。
(mamagirl
掲載:M-ON! Press