アフガニスタン12月4日NGOに対する銃撃事件が発生、ペシャワール会現地代表の中村哲氏と現地スタッフ5名が命を落とす事件が発生しました。

このたび犠牲となった方々、そのご家族・ご友人・関係者の方々へ心からお悔やみを申し上げるとともに、市民団体を攻撃するいかなる暴力行為に対しても、私たちは断固として抗議します。

今回の事件について、アフガニスタン現地からも悲しみと怒りの声が届いており、JVCと、アフガニスタン事業現地パートナー団体「Your Voice Organization(YVO)」による共同声明をご覧ください。
事件同日に行われた中村哲氏の追悼集会(ジャララバード市)
多くの市民が追悼の意を表明している(ジャララバード市)


日本・アフガニスタンNGOによる共同声明
アフガニスタンでのNGO活動に向けた武力攻撃に対して強く非難します。

2019年12月4日アフガニスタン東部・ナンガルハル県ジャララバードで発生した、ペシャワール会(現地名PMS)の車両に対する武力攻撃により、現地代表の中村哲氏と現地スタッフ5名の命が奪われました。人道支援に従事する民間人への攻撃に対し、日本国ボランティアセンター(JVC)とYour Voice Organization(YVO)は強く非難します。

JVCと、JVCアフガニスタン事務所が独立した現地パートナーYVOは、PMSと同じくアフガニスタン東部・ナンガルハル県を活動地とし、識字教育と平和教育を行っております。 活動地だけではなくアフガニスタン全土の人々が、中村氏やPMSの活動に対し深い敬愛をもっていることを、YVO・JVCスタッフともに肌で感じています。

今回の事件に対しては、「本当に申し訳ない」「アフガニスタンに尽くしてくれた人を、アフガニスタンが守ることができなかったことが悔しい」とアフガニスタンの人々からも深い悲しみと怒りの声が多く届いています。YVOのスタッフはと言います。

アフガニスタンでは紛争が止まず、一般市民の犠牲が増え続けています。厳しい状況の中でも、人々の安心・安全な暮らしを一刻も早く取り戻すため、多くの市民団体が現地での活動を続けており、それらを攻撃するいかなる暴力行為に対しても、私たちは断固として抗議します。

このたび犠牲となった方々、そのご家族・ご友人・関係者の方々へ心からお悔やみを申し上げるとともに、私たちとしても引き続き、教育支援と、暴力に傾倒しない平和で安定した地域づくりの取り組みを決して諦めてはならないとの思いで活動してまいります。

特定非営利活動法人 日本国ボランティアセンター(JVC)
アフガニスタン現地NGO  Your Voice Organization(YVO)

【本声明についてのお問い合わせ先】
日本国ボランティアセンター(JVC)アフガニスタン事業担当:加藤真希
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F
TEL: 03-3834-2388 Email:info@ngo-jvc.net

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◆認定NPO法人 日本国ボランティアセンター(JVC)とは
1980年に日本人によりタイで設立されたNGO。現在はアジア・アフリカ・中東の世界11の国・地域で地域開発や人道支援など多岐にわたる支援を実施しています。「問題の根本原因の解決」をポリシーに、ただものをあげたりするのではない、現地の人の力を引き出す支援を重視しています。
https://www.ngo-jvc.net/

アフガニスタンでの活動
JVCは2019年4月から、これまでのJVCアフガニスタン事務所が現地法人化した新しい団体「Your Voice Organization(YVO)」とともに、識字教育、平和構築、提言という3つの活動を行っています。
同国では40年近く紛争状態が続き、政府と反政府武装勢力による戦闘や他国の介入などもあり、人々の命や暮らしが脅かされ続け、民間人の犠牲者は過去最悪となっています。また、最も基礎的な医療保健・教育などの公共サービスの整備さえ必要性に追いついていません。同国と国際社会の努力もあって教育環境には改善が見られるものの、識字率は38%程度しかなく、社会参加の機会も奪われているという声を多く聞いてきたことから、JVCは2018年度から地域教育(識字)の活動を開始しました。
また、長引く紛争の影響で暴力が常に身近に存在し、家庭や地域社会にも銃や武器が蔓延しています。「憎しみの連鎖を断たなければ戦争は終わらない」と危機感を強めた現地職員から、家庭や地域での非暴力の学び合いが提案され、2017年度から平和構築の活動を開始しました。
https://www.ngo-jvc.net/jp/projects/afghanistan/

配信元企業:特定非営利活動法人 日本国ボランティアセンター

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