日本では田畑の作物を荒らす野生動物を追い払うために昔からカカシを使ってきたが、このほどインドで猿から作物を守るため、飼い犬にちょっとした工夫を凝らしたことが話題になっている。これが猿を追い払うのに成功したため村中で流行り始めているようだ。『New York Post』『Hindustan Times』などが伝えた。

インドのカルナータカ州ナルル村で農家をしているスリカンス・ゴウダさん(Srikanth Gowda)は自分達で檳榔樹とコーヒーを栽培しているが、野生の猿に荒らされていることに頭を悩ませていた。人間の姿を見ても恐れることのない猿に、トラのぬいぐるみを使って追い払っていたようだ。

しかし猿はすぐにトラではないことに気づいてしまい、あまり効果がなかった。そこでスリカンスさんは、猿が本物のトラがいると見間違えそうになるものを思いついた。飼い犬の“ブルブル(Bulbul)”にトラ柄の模様をペイントしたのだ。

ラブラドール・レトリバーと思われるブルブルは、クリーム色の身体に黒の縞模様が描かれたが、スリカンスさんによるとトラに扮したブルブルは猿除けに効果があるとして次のように語った。

「畑に毎日朝夕2回、ブルブルを連れて行くのですが、猿がブルブルを見て逃げていくのを目にしました。それ以来、猿は私の農地に来なくなったのです。」

さらにスリカンスさんの娘も、「以前は猿による被害のためコーヒーの収穫に大きなダメージがありました。猿を脅すためにブルブルをトラ模様にするというのは父のアイデアでした。今では村のみんなが父のアイデアに感謝して同じように犬を使って猿を追い払っています」と明かしている。

このスリカンスさんのアイデアはSNS上で話題となり、「猿を殺せと命じた州政府よりも賢い方法だと思うよ」「猿は今、対策会議を開いている頃なんじゃない?」「犬に虎のような服を着せたらどう?」といった意見もあったが、ブルブルのトラ柄に描いた染料について議論する声も多く見受けられた。

地元メディアの『ANI』では染毛剤と伝えているが、同メディアの公式Twitterに寄せられたコメントの中には「化学薬品を使っていない炭を使った塗料だ」「黒い模様が化学薬品でなく炭の塗料であれば問題ないのでは?」という声もあがっている。

画像は『ANI 2019年12月2日付Twitter「Shivamogga: A farmer painted his dog to make it look like a tiger at Nallur village,Thirthahalli.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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