日本語には「パリ症候群」という言葉がある。憧れを抱いていたパリに実際に行ってみて幻滅する一種のカルチャーショックだが、同様のことが中国人の身の上にも起こっているようだ。中国メディアの今日頭条は1日、日本は本当にそんなに良いのかと題する記事を掲載した。

 近年、訪日中国人の増加に伴い、日本旅行や留学での体験をネット上で紹介する人が増え、その多くが日本はきれいで礼儀正しいなど、良いイメージで語られている。しかし記事は、中国人が日本を称賛しているのは、かつての「日本人がパリに幻想」を抱いていたのと似ているのではないかと主張。日本に行ってみると実際に日本人は親切で、マナーの高さに感服するものだが、慣れてくると良いことばかりでもないと感じ、カルチャーショックを受けることもあるという。

 例えば、日本の人間関係は、最初は親切だが慣れてくると冷たく感じるようになり、人間関係が窮屈だと紹介。職場では、仕事自体も忙しくサービス残業が普通にあり、パワハラも多く、仕事時間外にも干渉してきて、それでいて自分の意見をはっきり言わないのでストレスがたまるという。

 また、日本での生活は、時間もエネルギーも消費して疲れてしまい、「会う時間が取れないので恋人も作れず」、精神面でも不安定になると分析。そのため、日本は短期間の旅行には適しているが、住むのは大変だとしている。

 しかし、これは人によってさまざまだと言えるだろう。寄せられたコメントを見ると、中国のネットユーザーからは、それでも「中国よりは絶対に良い」という意見があった。実際、中国の生活もストレスが多くて大変であり、日本とあまり変わらないと言えるだろう。

 日本人も中国に対してある程度の固定概念化したイメージを抱いている人が多いのかもしれないが、中国へ実際に行ってみると良い意味で悪い意味でも「カルチャーショック」を受けることがあるだろう。やはり、実際に自分の目で確かめ体験してみるのが一番良さそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

パリ症候群ならぬ「日本症候群?」 中国人が日本で受けるカルチャーショック=中国