日本人と中国人とでは「ルールや規則を守ること」に対する考え方は大きく違っている。日本人はルールや規則は守るべきものと考えるが、中国では「上に政策あれば下に対策あり」という言葉があるとおり、中国人はルールや規則の抜け道を探し、いかに得をするかを考える傾向にある。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、何が何でもルールを守ろうとする日本人の姿勢について、当初は「融通の利かない愚かな姿勢」と考えていたという中国人の手記を掲載し、この中国人が「ルールの抜け穴を探したり、ズルをしたりしようとすることは、日本ではトラブルの元になることを思い知った」と述べていることを伝えた。

 記事は、初めて日本を訪れた中国人の多くは「日本人がどこでも列を作っていること」に驚くと紹介。エスカレーターでもトイレでも、飲食店でも、日本では乱れのない列が存在していると伝え、「当初は日本人がこれだけ列を作るのは、列をつくりやすい環境があるためではないか」と考えたと紹介した。

 たとえば、駅のホームなどには列に並びやすいように地面に線が描かれているほか、観光地や各種イベントなどでは、チケットの裏面などに入場方法や並ぶ場所などが明記されていたと紹介。日本人がこれだけ列に並ぶのは先に到着した人が優先されるという公平さが徹底されているためだと指摘する一方、日本滞在中に公衆トイレを利用した際、「トイレには列ができていたが、大便器用の個室は空いていたのに、日本人はその個室で用を足そうとはしていなかった」と伝え、あまりの融通の利かなさに驚いたと伝えた。

 一方で記事は、この中国人が帰国する当日、駅で電車を待っていた際に「他に利用客もまばらだったので、何気なく1人の高齢者の前に立った」ところ、高齢者が大きな咳払いをされたと紹介。驚いて振り返ったところ、高齢者の女性が白い目で自分を見つめていたと伝え、「自分の他にたった1人しかいなくても、日本では列に並ばなければトラブルになりかねないことを思い知った」と伝え、人数の多さに関わらず、ルールはルールとして守らなかければならないのが日本なのだと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国人が実感「日本ではルールを守らないとトラブルになりかねない」=中国