引越しは人生の大きな転機のひとつ。

生活環境が大きく変わるからこそ、引越しの仕方次第で良くも悪くも運気に影響が表れてしまうそう。

そこで、風水的に良い物件の選び方や、方角の決め方、間取りや時期などについて、人気風水師の李家幽竹先生に教えていただきました。

Check!

風水とは何? 風水の効果と基礎知識 #李家幽竹の風水ハック

■風水的に良い物件の決め方

まずは運気が上がる引越しをするために、風水的に重視すべき物件選びのポイントや注意点を教えてもらいました。

◇(1)第一印象を大切にする

引越しをする場合、土地や物件の決め方には「直観」がとても大切だそうです。

人は自分が土地や家を選んでいると思いがちですが、じつは土地のほうが人を呼んでいるのだとか。土地のほうが人間よりも長生きであるため、土地の気に引っ張られる習性があるそうです。

引越し先を選ぶときに、「あれ?」と何か引っかかる点があれば、その土地や物件は自分と相性が良くない可能性が高いそう。

また、「第一印象は引っかかる点があったけど、内見をしてみたら案外良かった」という場合も、あとから相性の悪さが表れるそうです。

土地や物件選びは、第一印象を大切にすることから始めましょう。

◇(2)土地の歴史を知ること

引越しを考えている土地がもともと何であったか、その土地の歴史を知ることがとても大切なんだそうです。それらは地名でわかるケースも多いとか。

たとえば、住所に「沼」「谷」「下」などの文字がつけば、昔はそこが沼や谷、低い場所だった可能性が高いそう。陰陽でいえば「陰」にあたることになります。反対に「丘」「山」「上」などがつけば、かつて高い場所であったことがわかるそうです。

また、「宮」という文字がつけば、何か神聖な建物があった場所という可能性も。

さらに、もともと墓地だったという場所なら、きちんと作法に則って処理をしていない限り、悪い気に引っ張られてしまうことがあるそうです。

自分の引越し先の土地がもともと何であったか、地盤や歴史を知ることはとても大事ですね。マンションの購入や家を建てる予定のある人は、より気をつけましょう。

◇(3)ゴミ置き場の状態をチェック

見落としがちな、注意しておきたいポイントは、ゴミ置き場の状況だそう。

ゴミ置き場の位置や衛生状態がどうなのか、ゴミの集荷がどんな状況であるのか、ゴミ収集日に見に行ってみるのがオススメだそうです。

たとえば物件の目の前がゴミの集積所であり、しかも不衛生であった場合、つねにゴミの気を家やマンションの入り口から吸収することになってしまいます。週に3回はゴミ収集日があるはずですし、ゴミが置かれていた場所はいくら掃除をしても、ゴミの気がくっついてしまうそう。

引越しをするときは、必ずゴミ置き場の位置や衛生状態をチェックしましょう。

◇(4)物件の「朝・昼・晩」の表情を見る

引越し先にいいなと思う物件があれば、朝、昼、晩と、時間を変えて見に行くのがオススメだそうです。なぜなら、朝と夜ではまったく違う顔をもつ場合もあるから。たとえ家の中に入ることができなくても、周辺を少し見る程度でもいいそうです。

中には、インターネットで物件を探して内見の時間がなかったり、人気物件ですぐに埋まってしまうという理由で、実際の物件を見る前に契約してしまう人もいるかもしれません。

ネットでの第一印象も大切な要素ですが、できる限り実際に、その土地に足を運んでみるのがいいそうです。

Check!

風水的に「良い玄関」「悪い玄関」 #李家幽竹の風水ハック

■2020年に引っ越すのに良い方角

引越しをする際に、方角を気にする人もいますよね。

方角の運がもらえる風水の考え方や、2020年に引っ越すと良い方角などについて教えてもらいました。

◇35km以上の引越しから方角を意識

そもそも、風水では引越しや旅行などの移動をする際に、方角の運が生じる距離は35km以上の場合なのだそう。

現在あなたが住んでいる家から35km圏内の引越しの場合は、方角を気にする必要がまったくないそうです。

ただし35km以上の移動の場合には方角の運が生じるため、自分にとって運の良い「吉方位」を確認する必要があります。

◇自分の吉方位を知る方法

吉方位や凶方位は、人によっても、その年や月によっても異なるそうです。

まずは、みなさんの生まれた年によって九つに分かれる「本命星」を割り出し、「本命星別・吉方位表」を見ることで月ごとの吉方位や凶方位が確認できます。

自分の本命星や2020年に引っ越すのに良い方角を知りたい人は、前回の「吉方位とは。調べる方法と効果」でチェックしてみてくださいね。

■【ほしい運気別】引越し先選びのコツ

自分のほしい運気によって、重視すべき物件選びのポイントが異なります。出会い運や結婚運、仕事運、金運、それぞれの運気をアップさせたいときの引越しのコツとは?

◇出会い運を上げたいなら「明るく風通しの良い部屋」

出会い運を上げたいときに引越しをするなら、明るさと風通しの良さを重視することが必須のようです。

明るい部屋には「陽」の気が集まり、「風」の気が良い縁をもたらしてくれます。また、圧迫感のない部屋であることや、窓からの見晴らしも意識するといいそう。

素敵な景色であるというよりも、抜け感のある眺めであればOKとのことです。

Check!

風水で恋愛運を上げる方法 #李家幽竹の風水ハック

◇結婚運を上げたいなら「ナチュラルカラーのフローリング」

結婚運を上げたいときに引越しをするなら、ナチュラルカラーのフローリングの部屋を選ぶのが効果的だそうです。濃いブラウン系のフローリングだと、「土」の気に引っ張られてその部屋から動けなくなるのだとか。初めからカーペットが敷いてあるような部屋もNG。なるべく明るいナチュラルな木肌の床色を選びましょう。

また、風水において結婚の前に同棲することはオススメしないそう。女性は独身のときは「水」の気を帯び、結婚すると「土」の気に変化する、というのが風水の考え方。同棲で疑似家庭を持つことで、女性は「水」から「土」の気になるそうです。

つまり、独身女性という立場から主婦や母親のような存在となってしまうため、男性にとって結婚の必要性が薄れてしまうのだとか……。同棲をするなら、事前にいつ入籍するかという約束をしてから臨むのがいいようですよ。

◇仕事運を上げたいなら「朝日が昇る方角の部屋」

仕事運を上げたいときに引越しをするなら、朝日が昇る方角に窓のある部屋を選ぶのが効果的だそうです。1日の始まりである朝は「木」の気が宿り、仕事運や成長運、発展運をつかさどる時間帯だといわれます。

中には「早すぎる時間に目覚めたくないから東向きの部屋はちょっと……」と考える人もいますが、仕事運をアップさせたいなら、朝の時間を快適に過ごすことのできる家を意識してみましょう。

Check!

風水で仕事運をアップさせる方法 #李家幽竹の風水ハック

◇金運を上げたいなら「角の多くない部屋」

部屋の中に柱がたくさんあるなど、角の多い部屋は金運をダウンさせてしまうそう。また、下がり天井になっている、ベランダ部分が三角形に切り取られているような間取りは気の流れが滞り、金運ダウンのもとに。

これから家を建てたり購入したりする場合は、なるべく四角形の間取りを意識しましょう。

ただし、三角形のスペースがある家でも、角に観葉植物などを置いて隠せば、ダメージを軽減できるそうです。

Check!

風水で金運アップさせる方法。お金が貯まる財布の色は? #李家幽竹の風水ハック

■引越し先に選んではダメな間取り

引越し先の物件選びで、選んではいけない間取りや、注意すべき間取りのポイントとは?

◇(1)気の循環が滞りやすい間取り

前述の通り、凸凹したようないびつな間取りは気の循環が滞ってしまい、金運に限らず運気を下げやすいそうです。首が締まっているような間取り、三角形の間取り、変なところが欠けているような間取りも良くないそう。

基本的には四角形の間取りがベストとのこと。玄関から入ってきた良い気を家中にめぐらせ、悪い気をスムーズに窓から排出できるような循環サイクルが大切です。間取りだけでなく、自分の生活動線と合うのかも意識してチェックしましょう。

◇(2)日当たりや風通しの悪い家

引っ越すときに「鬼門」を気にする人もいるかもしれませんが、たとえ鬼門に玄関やトイレがある間取りでも、清浄にしていれば問題はないそうです。それよりも大切なのは、「日光」と「風」だそう。

日の当たらない家や、風の通らない家には、空間に「陰」の気がこもって運気がどんどん落ちていってしまうことに。良い縁もめぐってこなくなるそうなので、ひとり暮らしの女性ならとくに気をつけたいところです。

良い気を呼び込んでめぐらせるためにも、日当たりと風通しの良い物件探しを心がけましょう。

Check!

鬼門とは。調べ方と対策 #李家幽竹の風水ハック

■引越しに「良い時期」「悪い時期」

引越しは、どんな時期にするかも重要です。

風水的に良い引越しの時期と悪い引越しの時期とはいつなのでしょう。さらに日程の決め方についても教えてもらいました。

◇引越しに良い時期と悪い時期

人は土地の気に引っ張られる習性があり、自分の精神状態がスタンダードなときや良い状態のときに引越しをするほうが、良い土地にめぐり合えるそうです。

逆に、自分の状況や運気が悪いときに引越しをすると、似たようなことを起こす悪い土地に引っ張られてしまうとか。

自分の運に自信がないときは、すぐに引っ越さないほうが無難なよう。少しの間だけ実家へ帰ったり、一時的にマンスリーマンションやシェアハウスを借りたりするなど、さまざまな方法で回避してみましょう。

◇引越しの日程の決め方

運の良い引越しをするために、もっとも大事なのが日取りだそうです。

種まきの時期を間違えると育たないのと同じで、せっかく良い方角の完璧な物件に決まっても、引っ越す日が良くなければ、そのパワーが十分に発揮できなくなってしまうとか。

☆日家八門法とは

風水では、日取りの選定に「日家八門法」を用いるそうです。日家八門法は、軍学としてかつて戦でも使われたほど、古い歴史を持つ選日法。主に「始まりの日」を決めるために使われ、現在でも引越しをはじめ、結婚や地鎮祭、改修や棟上げといった空間を使う始まりごとに使用されています。

八門には「開門」「驚門」「生門」「景門」「休門」「傷門」「杜門」「死門」があります。そのうち、「開門」「生門」「休門」が三吉門とされ、この三門が回っている日は良い運気を掴めるそうです。

この三吉門の方位に新居の座山(※)が入る日に引越しするのが望ましいと考えられています。中でも「開門」にあたる日が最も良い日だそうです。

※家の性質を表すもの。玄関と反対側にある壁の中心部が、家の中心部から見てどの方位にあたるかで調べられます。

年によって変わるため、2020年の日家八門表については、『李家幽竹の幸せ風水 2020年版』(世界文化社)にくわしく書かれているので、ぜひ参考にしてみてください。

■引越しのときにやるべきこと

引越しの日程が決まったら、その当日や前後にやっておくと運気が上がる行動について教えていただきました。

◇(1)重曹掃除で気を浄化する

引越しの荷物を運び入れる前に、必ずやってほしいのが部屋の重曹掃除だそうです。

さまざまな浄化法がありますが、重曹で水拭きをすることがもっとも効果的のよう。業者さんによるハウスクリーニングが済んでいるとしても、それは水まわりだけの場合が多く、収納の棚などを拭くと真っ黒の場合もあるので要注意です。

重曹で拭くことで気がクリアになり、空間がガラリと変わったように浄化されるそうです。壁や床はもちろん、できれば天井もモップなどを使って拭いてみるのがオススメだそう。

◇(2)引越し当日か吉日に白米を炊く

引越しをする日が「日家八門法」による吉日ならば、その当日に新居で白いご飯を炊いて食べましょう。昔はかまどに火を入れることが、その空間に命を吹き込む行為だったそうですが、現在ではご飯を炊く行為がそれにあたるそうです。

もしも吉日に引越しができない場合は、後日吉日に当たる日に初めてご飯を炊いて食べることで、その日を「引越し」と考えることができるそうです。それまでは、麺類やパンなどで済ませ、炊飯器や鍋でご飯を炊かないようにしてみましょう。

風水的に良い引越しで運気を上げよう

引越しは頻繁にできるものではないからこそ、慎重に実行したいですね。

焦らず自分の状態の良い時期に、適切な日取りで、運気の上がる引越しを計画しましょう!

(監修:李家幽竹、文:水野久美)

※画像はイメージです

引っ越すのに「良い部屋」「ダメな部屋」