12月4日に放送された『水曜日のダウンタウン』(TBS系)内の企画「モンスターアイドル」で異例の編集があったことが話題になっている。

 この企画にアイドルグループのプロデューサーとして出演している安田大サーカスクロちゃんは、アイドルの卵相手に暴言を吐き『このあとクロちゃんの行き過ぎた言動があったため一部シーンをカットしてお送りします』と断りを入れるテロップが流れたのだ。このテロップは近年のバラエティ番組では珍しい演出で、ネットで大きな話題になった。

 さて、芸能史を探ってみると今回のクロちゃんと同様、このような芸人の暴言が問題になったことがある。

 2005年10月によみうりテレビで放送された『寛平のアヘアヘ世界遺産の旅』という特別番組で、ロケ中、芸人の村上ショージと番組スタッフが一般人に対し暴言を吐くという事件があった。

 当時の報道によると、北海道・知床で村上を含むタレント数人とスタッフが知床五湖でロケ中、観光客から「うるさい」とクレームがついた。すると鳥の着ぐるみを来た村上ショージが激高。暴言を吐き、警察が出動するという事態へと発展した。

 この時の村上の怒り方はすごかったらしく、報道によると「バカ、アホ」「俺は仕事でやっとるんじゃ!」と相手に対しほえまくり、その怒りは警察が来ても収まらなかったという。結果、これがよみうりテレビにまで知れ渡ることになり、結果的に村上本人とよみうりテレビが謝罪することになった。

 この問題が発覚したのは放送後だったため、放送中止などの措置はなかったが、このような事件を起こしてしまったためか、現在に至るまで続編や再放送などは放送されていない

 鳥の着ぐるみで怒っている村上の姿は想像するだけで面白いが、なんとも笑えない結末になってしまった。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

安田大サーカス・クロちゃん